ゴジラ×メカゴジラ 機龍

劇場公開日:

解説

ゴジラと、それを迎え撃つ対ゴジラ用生体ロボット・機龍(メカゴジラ)のバトルを描いた怪獣映画シリーズの第26作。監督は「ゴジラ×メガギラス G消滅作戦」の手塚昌明。脚本は「ゴジラ×メガギラス~」の三村渉。撮影を「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃」の岸本正広が担当している。主演は「劇場版 ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス」の釈由美子。

2002年製作/88分/日本
配給:東宝
劇場公開日:2002年12月14日

ストーリー

1999年。49年振りに日本に上陸したゴジラに、全く歯が立たなかった特生自衛隊(対特殊生物自衛隊)。その“メーサー砲”オペレーターである家城茜三尉は、戦いの中、自らのミスで上官を死なせてしまい、資料課への転属を言い渡される。一方、政府は湯原教授ら各分野のエキスパートを集め、49年前に“オキシジェン・デストロイヤー”によって死滅したゴジラの骨をベースにした生体ロボット“機龍”(メカゴジラ)の開発に着手。4年後の2003年、遂に“MFS-3 3式機龍”が完成する。ところがその披露式典の途中、再びゴジラが上陸。機龍オペレーターに選抜された茜は、早速、機龍を出動させるが、そのDNAコンピュータに使用されたゴジラのDNAがゴジラの干渉を受け、暴走を始めてしまう。その後、湯原教授による改良がなされ、三度上陸を果たしたゴジラに対し、機龍出撃命令が下った。茜のコントロールの下、ゴジラと壮絶なバトルを繰り広げた機龍は、最大の兵器、絶対零度砲“アブソリュート・ゼロ”をしてゴジラを倒すことは叶わなかったものの、撃退には成功するのであった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

監督
特殊技術
菊地雄一
脚本
三村渉
製作総指揮
森知貴秀
企画協力
山田政史
三枝徹
製作
富山省吾
撮影
岸本正広
美術
瀬下幸治
音楽
大島ミチル
音楽プロデューサー
北原京子
録音
斉藤禎一
音響効果
佐々木英世
斎藤昌利
柴崎憲治
照明
望月英樹
編集
普嶋信一
衣裳
新井正人
アソシエイト・プロデューサー
鈴木律子
製作担当者
金澤清美
助監督
兼重淳
スクリプター
高橋美穂
スチール
工藤勝彦
西本敦夫
デザインワークス
西川伸司
丸山浩
特技製作担当者
川田尚広
特技撮影
江口憲一
特技照明
斉藤薫
特殊美術
三池敏夫
特技スクリプター
青木順子
特殊効果
久米攻
操演
鳴海聡
VFXスーパーバイザー
荒木史生
泉谷修
道木伸隆
松岡勇二
高山滋史
塩屋智和
松本肇
視覚効果プロデュース
小川利弘
デジタルCGコーディネーター
岸本義幸
杉木信章
CGディレクター
長尾健治
CGデザイナー
吉田稔
CGIプロデューサー
桑田秀行
特技助監督
野間詳令
造形
若狭新一
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映画レビュー

3.5the・平成中期の特撮映画

2023年12月10日
iPhoneアプリから投稿

楽しい

単純

「ありがとう」「何が?」

the・平成中期の特撮映画。平成生まれの僕としては最も安心感のある質感の作品。

「メカゴジラ」って響きが良いよね。あの怪獣を指す上でこの上ない、素晴らしいネーミング。「ゴジラ対メカゴジラ」って映画のタイトルとして最高だろ。これ以上的確かつ面白いタイトルないよ。

主役怪獣のメカゴジラがカッコいい。スマートな見た目、ミサイルの雨あられ、カタログスペックの割に役に立ってない必殺技…素晴らしい。ゴジラと相対して棒立ちでミサイル飛ばすシーンが好き。

でも、何故か突然めっちゃ暴走して息をするようにミサイルぶっ放して市街地ぶち壊して回るって描写が一番面白い。馬鹿野郎。ふざけんな。税金返せ。

あとなんか今作、ゴジラメカゴジラ共に地面と並行に吹っ飛ぶシーンがやたらあるのが面白い。ギャグっぽい。

主人公のなんかわからんけど訳アリな感じや、子役のやたら重い設定が結局ほとんど役に立たないと言うか、文字通り空気だったのが気になった。人間側は中尾彬の総理大臣が一番良かった。「全責任は私が取る」みたいな威勢のいいセリフをずっと言ってたのが気持ち良かった。

あとラストバトルの後、元気ピンピンのゴジラが「猛攻に辛抱たまらなくなった」と言うよりは「突然萎えて去っていった」ように見えたのも気になった。「人類はゴジラに匹敵する力を持った」「勝利した」という旨のセリフに突っ込まざるを得ない。

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つめけん

4.0起動・共鳴・氷砕

2023年5月17日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

楽しい

興奮

本作でのゴジラは本来の災害的元凶として扱われ、メカゴジラは3式機龍と表記されている。
自衛隊バックアップが復活、1作目のゴジラに続いてモスラやサンダ・ガイラも同じ世界観として描かれている。
明確な女性の主人公が3作続いていたり、女性の総理大臣が登場している点では時代を先取りしていたと言える。
とりあえず特撮とCGとの合成やメカデザインなどビジュアルのクオリティが格段に上がっている。
またストーリー及び脚本のクオリティもかなり向上していて、ゴジラに苦悩する人類側の人間ドラマもなかなか面白い。
チョイ役の杉作J太郎が非常に良い。

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ヒックス伍長

3.0【ゴジラやメカゴジラより、釈由美子さんが主演だった作品。人間のゴジラも出演してます・・。】

2023年4月4日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

単純

興奮

幸せ

■いくどもゴジラの襲来を受けてきた日本は、究極の対ゴジラ兵器の開発を決断した。
 それは昭和29年に倒したゴジラの骨格を基にした機龍“メカゴジラ”だ。
 4年の歳月をかけ機龍が完成した時、ゴジラが八景島に上陸。ここにロボット対怪獣の決戦が始まった。

◆感想

・最初に出現したゴジラの骨格を基にして作られた、リモート操作で動かすメカゴジラ。
ー ゴジラって一頭じゃなかったの!ー

・ゴジラとメカゴジラの一騎打ちシーンはナカナカ宜しい。

・メカゴジラって、4度も登場している事は、知らなかったなあ・・。

<ゴジラは、強くないとね。今作は引き分けである。作品としては、少し軽いかな・・。>

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共感した! 3件)
NOBU

5.02002年版のメカゴジラの最大のポイントは、ゴジラの遺骨がその内部にあり、それを中心にして新しく再建された存在だと言うことです

2022年7月20日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

2002年12月公開
公開当時はさほど良い印象は有りませんでした
もっとこうならないのか!というオタクの思い入れがそのときは強かったように思います

ところがひさびさにみたら、超面白い!素晴らしい!と激賞するようになっていました

こまけーこたぁいいんだよ!

そういう鑑賞態度になって観ると、本当に傑作です
1992年のゴジラvsメカゴジラより断然面白いと心底思います

ロボットはやっぱり中に乗ってこそ!なんてオタク心でこだわっていましたけれど、これもドローンの一種なのだと思って観ればあら不思議!格好いい!
そりゃあ、今時こういう操縦だろ!とくるっと掌返しです

本作のメカゴジラは、1992年版と違い23世紀の未来テクノロジーを元にしていません
あくまでも2002年当時の現代人の科学技術力で建造されています
もっともその科学技術力は現実より半世紀以上も進んでいるようです

この世界は、本作と次作だけの独自の世界です
1954年のゴジラ襲来が史実である世界でも、前作とも異なります

特に大きく異なのはオキシジェンデストロイヤーでゴジラは駆除されたことは秘密ではなく、広く一般に知られている世界と言うことです

なので前作の防衛軍が存在する世界ではなく、その代わりに特生自衛隊という対特殊生物自衛隊が存在する世界となっています
つまり憲法改正がされていない世界です
その代わり自衛隊法が改正されて、特生自衛隊が新設されている世界という
エヴァの戦略自衛隊ぽい位置付けです

本作のメカゴジラは、1954年のオキシジェンデストロイヤーで骨になってしまったゴジラの、その骨を元に作られた言わばサイボーグです

劇中では、ゴジラの骨髄から抽出したDNA の4つの塩基で同時に並列計算するというDNA コンピューターの説明があります
それでメカゴジラの巨体を高速で制御できるという設定です

これ、本当に研究されているものですでも20年経ってもあまり進展はなく、今は量子コンピューターが本命のようです

このDNA コンピューターだけなら、なにもゴジラの骨格をメカゴジラに組み込む必要は有りません

明確に説明されませんが、メカゴジラの中身は、骨髄から抽出したDNA でゴジラ細胞を培養して人工筋肉を作り、その骨にとり付けたもののようです
人工筋肉を維持するための体液の循環はパイプとポンプが仕込まれているのでしょう

その肉体に表皮の変わりに装甲板を鎧のようにまとっているわけです
武装や各種のメカは、その金属製の外皮と一体化されて装備されているように見えます
つまりバイオとメカのハイブリッドです
動力源も電力でケーブルこそ有りませんが、活動限界があります
マイクロウェーブ送電でワイヤレス充電できることを除けば、ほとんどエヴァンゲリオンと同じ構造です

1992年版のようにロケット推進で垂直発進して飛行する能力はありません
輸送と遠隔操縦と支援攻撃を行うAC-3 しらさぎという垂直離着陸機がワイヤーで吊り下げて空輸します
大変現実的です
これもエヴァンゲリオン的です

基地は1992年版の筑波ではなく八王子の地下に建設されています

メカゴジラは劇中では、三式機龍と呼ばれます
2003年度に特生自衛隊に採用された、機械化された龍という意味合いです
龍とは巨大生物と格闘戦闘する兵器の意味で付けられた訳です

この2002年版のメカゴジラの最大のポイントは、ゴジラの遺骨がその内部にあり、それを中心にして新しく再建された存在だと言うことです

つまり機龍とは、防衛力を高める為に巨大化していく自衛隊のアナロジーになっているように思えます

圧倒的な軍事力に対抗するために、核兵器を持たず通常戦力だけで対抗しようとするならば、敵とまともに戦える強力な兵器を保有しなければならないのは自明のことです

しかし、その中身がゴジラの遺骨のような旧軍の軍国主義だったなら?
いつ暴走するかもしれないではないか?

それが本作のテーマなのだと思います

それ故に機龍のオペレーターは若い女性なのです

太平洋戦争も、朝鮮戦争も、ベトナム戦争も、60年安保も、70年安保も知らない世代の女性です

彼女は戦前の軍部とは切り離された人間です
そこからは全く無関係に育ち、自衛隊に入った女性です
彼女にあるのは親を守りたかったという素朴で自然な防衛への考え方だけなのです

それでも機龍はゴジラとの最初の戦いで暴走します
しかしそれを防止する工夫を凝らした次の出撃からそのようなことはなくなります

そして結局のところゴジラに対抗しえる存在は機龍しかなかったのです

暴走の危険を防ぐ工夫と、新しい世代の考え方こそが大事なのだという結論をもって本作はエンドマークを迎えます

本作公開からちょうど20年
ウクライナへのロシアの侵攻を私達は今年目撃しました
明日は我が身である事もひしひしと感じてます
政府は防衛費の倍増方針を表明しています
参議院選挙の結果はご存知の通り、憲法改正勢力が国会の三分の二を占めました

前作と本作で提起されたアナロジーが、いま現実になろうとしているのだと思うのです

監督は手塚昌明
前作は平成ガメラを撮った金子修介監督でしたが、本作、次作と担当します
ゴジラ愛のある監督です

特撮は菊地雄一
この人は、樋口真嗣特撮監督の下でガメラ3の特撮助監督をしていた人です

樋口真嗣さんは、「ミニモニ。じゃムービー お菓子な大冒険!」の監督になった為、またもゴジラ映画には参加出来なかったのです
この映画は東映の作品で公開日はなんと本作と同じ12月14日でした
思いっきり競合してしまいました

東宝特撮部隊から特技監督を復活させることできるのは、次作の浅田英一さんからです
それも出戻りみたいです
しかし、そんな出身母体なんてどうでも良いことです
特撮は映像こそすべて
一番良い特撮映像を撮れる人間がゴジラ映画を撮るべきなのです
もっとも、タイミングが合わず一番の人が撮れるとは限りません
天の時が樋口監督に回わってくるのは2016年まで掛かることになりました
それがシン・ゴジラです

本作の特撮は上々の出来だと思います
迫力ある破壊シーンを堪能できます

蛇足
ゴジラXメガギラスのヒロイン役だった田中美里が品川東病院の看護婦役で再出演、しかも、そのとなりには永島敏行がガメラ2を思い出させる自衛隊の野戦服とヘルメット姿で登場します
他にも谷原章介もチラリと顔を見せます
嬉しい限りです

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