全米映画ランキング : 2011年6月10日~2011年6月12日
全米映画ランキング:2011年6月13日発表(毎週月曜日更新)
全米週末興行成績:2011年6月10日~2011年6月12日
(金額・順位は確定前のもの)Exhibitor Relations Co. Inc.
順位 | 先週 | タイトル「邦題」/配給(日本配給) | 上映週 | 週末の興収 | 累計興収 | |
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1 | 初 | Super 8 | 1 | 37,000,000 | 38,000,000 | |
2 | 1 | X-Men: First Class | 2 | 25,000,000 | 98,894,349 | |
3 | 2 | The Hangover Part II | 3 | 18,500,000 | 216,560,000 | |
4 | 3 | Kung Fu Panda 2 | 3 | 16,635,000 | 126,905,000 | |
5 | 4 | Pirates of the Caribbean: On Stranger Tides | 4 | 10,846,000 | 208,774,000 | |
6 | 5 | Bridesmaids | 5 | 10,153,950 | 123,903,525 | |
7 | 初 | Judy Moody and the Not Bummer Summer | 1 | 6,267,000 | 6,267,000 | |
8 | 8 | Midnight in Paris | 4 | 6,146,165 | 14,224,638 | |
9 | 6 | Thor | 6 | 2,370,000 | 173,600,000 | |
10 | 7 | Fast Five | 7 | 1,714,410 | 205,081,285 |
スピルバーグ&J・J・エイブラムスの「スーパーエイト」が首位デビュー
先週末の全米ボックスオフィスは、スティーブン・スピルバーグ製作、J・J・エイブラムス監督・脚本の話題作「スーパーエイト」が約3700万ドルのオープニング興収で首位デビューを飾った。
同作は新旧のスター監督が初めてタッグを組んだSFアクションドラマ。1979年夏、オハイオの田舎町で起きた米軍貨物列車の衝突脱線事故を目撃した自主映画製作の少年少女6人組の冒険が描かれる。公開前から喧伝されていたとおり、スピルバーグの初期代表作である「ジョーズ」(75)、「未知との遭遇」(78)、「E.T.」(82)を足して3で割ったような内容で、モンスター、パニック、地球外生命体、家庭の不和と関係修復、子供同士の友情、ひと夏の思い出……といった初期スピルバーグ作品のテーマがこれでもかとばかりに散りばめられたエイブラムスからスピルバーグへの熱烈なオマージュとなっている。
レビューは絶賛評が多く、否定評はほぼ皆無だったが、「E.T.」と同様に有名スターを起用しなかったこともあり、爆発的なオープニングにはならなかった。また、10代20代の若年層には聞き慣れないタイトルの意味(=スーパー8mmフィルム)や、スピルバーグ印の映画だったせいか、観客層は25歳以上の男性が大半を占めており、結果的に夏休み映画ながら大人を呼びこむ映画になってしまった。最終興収1億ドル突破は堅いが、2億ドル超えは微妙なところ。
2位は前週首位の「X-MEN:ファースト・ジェネレーション」。10日間の累計は約9800万ドルと1億ドルまであと一息。3位「ハングオーバー2」は18日間の累計興収を約2億1600万ドルとし、「パイレーツ・オブ・カリビアン4」を抜いて、本年度全米ナンバーワンヒット作品(暫定)となった。
5位の「パイレーツ4」は「ハングオーバー2」に本年度全米ナンバーワンヒットの座を明け渡したが、本年度の全世界興収においてはぶっちぎりで首位を独走。現在約8億8600万ドルで歴代19位につけており、18位「スパイダーマン3」(07年/約8億9090万ドル)、17位「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」(05年/約8億9590万ドル)を抜くのは時間の問題で、9億ドル突破も間違いなさそうだ。
7位初登場の「Judy Moody and the Not Bummer Summer」はメーガン・マクドナルド作の同名児童文学を映画化したコメディだったが、オープニング興収約610万ドルとまったく振るわなかった。
今週末はアメコミの映画化「グリーン・ランタン/Green Lantern」(ライアン・レイノルズ主演、マーティン・キャンベル監督)に、ジム・キャリー主演のファミリーコメディ「Mr. Popper's Penguins」が公開に。
2011年6月13日更新 藤井竜太朗