ニコラ・フィリベール
仏ナンシー出身のドキュメンタリー監督。映画学の講師だった父から多くを学び、グルノーブル大学では哲学を専攻する。
1970年代にルネ・アリオの助監督を務め、ジェラール・モルディヤと共同監督を手がけたドキュメンタリー「指導者の声」(78)で監督デビュー。TV向け作品の制作を経て、長編ドキュメンタリー映画「パリ・ルーヴル美術館の秘密」(90)や「音のない世界で」(92)で国際的な注目を獲得する。「動物、動物たち」(94)はサンフランシスコ国際映画祭グランプリを受賞、「ぼくの好きな先生」(02)はフランスで200万人動員の大ヒットとなった。
パリのセーヌ川に浮かぶデイケアセンターの船にカメラを向けた「アダマン号に乗って」(23)でベルリン国際映画祭金熊賞(最高賞)を受賞。その他の監督作に「すべての些細な事柄」(96)、「かつて、ノルマンディーで」(07)、「人生、ただいま修行中」(18)などがある。