ジャック・ドゥミ

仏ロワールアトランティック県ポンシャトー出身。アニメーターのポール・グリモーや映画監督のジョルジュ・ルーキエに師事した後、その後も長きにわたってタッグを組むミシェル・ルグランの音楽によるミュージカル映画「ローラ」(60)で長編監督デビューを果たす。
1962年、映画監督のアニエス・バルダと結婚し、公私におけるパートナーとなる。長編第2作「天使の入江」(63)を経て、「シェルブールの雨傘」(64)や「ロシュフォールの恋人たち」(67)といった色鮮やかなミュージカル映画でヌーベルバーグの立役者のひとりとして世界的に知られ、前者はカンヌ国際映画祭のグランプリとフランス映画高等技術委員会賞を受賞、アカデミー脚本賞と作曲賞にもノミネートされた。
「ロバと王女」(70)はフランスでドゥミ監督最大のヒットを記録した。その他の監督作に、池田理代子の同名少女漫画を実写映画化した「ベルサイユのばら」(79)、「都会のひと部屋」(82)など。 90年10月、HIV感染のためパリにて死去し、モンパルナス墓地に埋葬された。