カズオ・イシグロ
長崎県出身。5歳のとき英国サリー州ギルフォードに移り、1982年、英国に帰化する。
同年、長編小説「遠い山なみの光」で作家デビュー。89年に発表した「日の名残り」はベストセラーとなり、英文学界最高峰といわれるブッカー賞を受賞したほか、ジェームズ・アイボリー監督によって映画化され、第66回アカデミー賞で作品賞を含む8部門にノミネートされる。同監督作「上海の伯爵夫人」(05)ではオリジナル脚本を執筆。05年発表の「わたしを離さないで」は10年、キャリー・マリガンらが主演し、マーク・ロマネク監督のメガホンで映画化された。同作は日本でも14年に多部未華子主演、蜷川幸雄演出で舞台化、16年に綾瀬はるか主演でドラマ化。17年10月にノーベル文学賞を受賞し、日本でも大きく報道された。
黒澤明の名作をイギリスでリメイクした「生きる LIVING」(22)では脚本と製作総指揮を手がける。