映画.comでできることを探す
作品を探す
映画館・スケジュールを探す
最新のニュースを見る
ランキングを見る
映画の知識を深める
映画レビューを見る
プレゼントに応募する
最新のアニメ情報をチェック

フォローして最新情報を受け取ろう

検索

アカデミー賞、2029年からYouTubeで無料配信へ テレビ放送時代に幕

2025年12月19日 11:00

リンクをコピーしました。
画像1Photo by Michael Buckner/Variety via Getty Images

ハリウッド映画界最大の祭典であるアカデミー賞授賞式が、2029年からYouTubeで独占配信されることが決定した。同賞を主催する映画芸術科学アカデミーは、2029年の第101回から2033年までの複数年契約をYouTubeと締結。半世紀以上にわたってアカデミー賞を放送してきた米ABCでの放送は、2028年の第100回記念大会で幕を閉じる。全米映画俳優組合賞(SAG賞)が2024年からNetflixでの配信に移行したのに続き、ハリウッドの主要授賞式がストリーミングプラットフォームへ移行する流れが鮮明になった。伝統的なテレビ放送の衰退を象徴する、歴史的な転換点である。

今回の契約により、アカデミー賞の授賞式本編に加え、レッドカーペットや舞台裏の模様が、世界中で無料配信される。アカデミーは、多言語の字幕や音声トラックを用意することで、「アカデミーの拡大する世界的な視聴者層へのアクセスを向上させる」としている。

SAG賞は2023年1月、Netflixとの複数年契約を発表し、24年から同プラットフォームでの独占配信を開始した。今回のアカデミー賞の決定は、ハリウッドの主要授賞式がストリーミングへ移行する流れを決定的にするものだ。

今回の契約金額について、関係者はYouTubeが「9桁」、つまり1億ドル以上を支払ったと明かしている。これは、ディズニー/ABCやNBCユニバーサルが提示した「8桁台後半」のオファーを上回る金額だ。最新の契約では、ディズニーは年間約1億ドルをアカデミーに支払っていたが、視聴率の低下を理由に、減額を希望していたという。

アカデミー賞の視聴率は、近年劇的に低下している。1998年、ジェームズ・キャメロン監督の「タイタニック」が作品賞を受賞した年には5700万人が視聴したが、25年は1810万人にとどまった。22年、ウィル・スミスクリス・ロックを平手打ちするという前代未聞の事件が起きた回でさえ、平均視聴者数は1660万人で、歴代2番目に低い数字だった(最低は21年のコロナ禍での授賞式)。

この数字は、伝統的なテレビ放送が力を失っていることの明確な証拠である。かつてアメリカ全土が固唾を飲んで見守ったアカデミー賞も、配信などで視聴するスタイルが定着している。

アカデミーのビル・クレイマーCEOとリネット・ハウエル・テイラー会長は共同声明で、次のように述べた。「アカデミーは国際的な組織であり、この提携により、アカデミーの活動を可能な限り多くの世界中の視聴者に届けることができます。この協力関係は、YouTubeの広大な視聴者基盤を活用し、アカデミー賞やその他のアカデミーの番組に革新的な視聴体験の機会をもたらしながら、私たちの遺産を称えるものです。私たちは、前例のない世界規模で映画を祝福し、新世代の映画製作者に刺激を与え、映画史へのアクセスを提供できるようになります」

YouTubeのニール・モハンCEOは、「アカデミー賞は、物語と芸術性の卓越性を称える、私たちの不可欠な文化的機関の一つです」とコメント。「アカデミーと提携し、この芸術と娯楽の祭典を世界中の視聴者に届けることで、アカデミー賞の輝かしい遺産に忠実でありながら、新世代の創造性と映画愛好家を刺激することができます」と述べた。

YouTubeへの移行により、アカデミー賞はテレビ放送の制約から解放される。時間制限がなくなるため、授賞式の長さや、どの賞を授与するか、誰を司会者にするかといったすべてをアカデミー側がコントロールできるようになる。SAG賞に続くアカデミー賞のストリーミング移行は、授賞式のテレビ放送時代の終焉を印象づける出来事となった。

ジェームズ・キャメロン の関連作を観る


Amazonで関連商品を見る

関連ニュース

映画.com注目特集をチェック

関連コンテンツをチェック

おすすめ情報