中山忍、30年前の失言を懺悔&姉・美穂さんとの思い出話披露 “平成ガメラ”復活上映記念舞台挨拶
2025年11月25日 21:10

「ガメラ生誕60周年プロジェクト」の第4弾となる“平成ガメラ3部作”4K HDRドルビーシネマ版上映の第1作「ガメラ 大怪獣空中決戦」が、11月21日から公開。これを記念して、翌22日に東京・有楽町の丸の内ピカデリー ドルビーシネマで、本作で鳥類学者の長峰真弓役を演じ、日本アカデミー賞優秀助演女優賞などに輝いた中山忍と、3部作のメガホンを取った金子修介監督が舞台挨拶に登壇した。
映画を鑑賞したばかりの観客から盛大な拍手で迎えられた迎えられた中山は「30年前は、こういう日を迎えられることはとても予想できていませんでした。今日お集まりいただきました皆さん、本当にありがとうございます」と感慨深そうに挨拶。金子監督も「30年経ちましたが、皆さん来ていただきましてありがとうございます」としみじみと続けた。
今回はDolby Cinema(R)での復活上映となったが、すでに鑑賞済みの金子監督は「一度体験しましたが、すごくいいですよね」と絶賛。中山も「ヘリコプターの音が本当に頭上から降ってくるようでした。またガメラが爆風を放つときは、前からフワーッと風が来るような音が聞こえてきて。本当に爆風を浴びたような感じを体験できて、すごく感動したのを覚えています」とその魅力を語った。

中山のキャスティングはオーディションで決定したが、中山は当時を振り返り「台本の一部をいただいて。ビデオを回してセリフを言う、という形でオーディションを受けたんです。わたしには長峰真弓という人がすごくカッコ良く感じられて。それまでやったことがない役だったので、是非やらせていただきたいという思いで挑んだんですけれど、結果としてこうして演じさせていただくことができて、とても感謝してます」と語った。金子監督も「あの時、その気持ちがすごく伝わってきて。そのセリフを言ってもらった瞬間に『長峰は中山忍でいこう』と決めました」と述懐。その金子監督の言葉に、中山も「本当ですか?」と、思わず笑っていた。

中山は、劇中でペリット(鳥が消化できない食物を吐き出したもの)を調査するシーンについて、「撮影初日が姫神島のシーンだったんです」と振り返り、「(ペリットに這わせるように)演出部さんが大量のフナムシを集めてきてくださって……あれに躊躇なく手を突っ込むというのも長峰としてはごく当たり前で、何の躊躇もないこと。でも中山忍としては『あー気持ち悪い!』と思いながらやっていました。いい思い出です」と笑いながら明かすと、映画を観終えたばかりの観客もドッと沸いた。
続けて中山は、30年前、初めて金子監督に会った際の思わぬ“失言”をを告白。「私、監督に『ガメラって、緑の血を流す亀がクルクル回るやつですよね?』と言っちゃったんです。そうしたら監督『あれは亀じゃありません! ガメラはガメラなんです!』って。あの時は失礼なことを申し上げたかなと思っていたんです」と懺悔したが、金子監督は「昭和ガメラから60年の歴史がありますからね。まあ……亀ですよね」とコメントし、当時のこだわりも笑い話に昇華させていた。
本作の公開当時、中山は日本アカデミー賞優秀助演女優賞をはじめ、ブルーリボン賞でも助演女優賞を受賞するなど、高い評価を受けたが、同じ年に、ブルーリボン賞の主演女優賞を受賞していたのが、映画「Love Letter」に主演した姉の中山美穂さんだった。当時、“姉妹でのブルーリボン賞同時受賞”として話題となったが、「結果的として公の舞台で姉妹揃って立つというのはあの時が最初で最後になってしまいました」と述懐。当時は、女優としてやっていけるのか、という迷いもあった時期だったとのことで、「芸能界に入って初めていただけた賞が助演女優賞だった。あの時、すごく勇気をもらったんです」と当時の思いを切々と語った。
そして「でも今振り返ってみると、姉と同じ舞台に立てて、一緒に賞をいただける映画に出会えた。あれが最初で最後になってしまいましたけれど、ああいう晴れがましい席で、姉妹で並んで立てたことに関して、本当に『ガメラ』という映画に出会えたこと。監督に出会えたこと。長峰という役に出会えたこと。そして姉と一緒に舞台に立てたこと、本当に30年経って改めてここで皆様にお礼を伝えたいと思います。本当にありがとうございました」と中山が真摯に語ると、会場から温かい拍手が送られた。
舞台挨拶の終盤では、中山が「『ガメラ』の素晴らしいところは、諦めない、一人でも戦うという強さだなと思います」とその魅力を語り、事前にファンから集めた「これを長峰真弓から監督とKADOKAWAに強く言ってくれ」というメッセージを紹介。「いい加減にしてください! 令和になって何年経ってると思ってるんですか! いい加減、新しい『令和ガメラ』を作ってください!」と中山が代弁すると、会場から割れんばかりの拍手が発生した。

これを受け、中山は「5年前(ガメラ生誕55周年記念プロジェクトの時)にもお願いしたんですけど、まだ実現していないじゃないですか。今日はKADOKAWAの方もたくさんいらっしゃっているので。ガメラファンの代表として今ここにいらっしゃる皆さんにちょっとだけお時間いただいていいですか? 『令和ガメラ見たい!』と皆さんで1回言ってみませんか?」と提案。中山の「せーの!」という合図とともに「令和ガメラ見たい!」と会場に詰め掛けたファンが大合唱した。
その力強い訴えかけに、中山も笑顔で「大満足です」と語り、会場からの期待を一身に背負った金子監督は、思わずタジタジになりながらも「ガメラの魅力はあきらめないことですから……頑張ります」と新作への意欲をにじませた。
舞台挨拶終了後、二人は丸の内ピカデリーに隣接する有楽町マルイで行われている「ガメラEXPO」を訪問。クラウドファンディングによって修復された平成ガメラ3部作(G1、G2、G3)のスーツや、当時の撮影で使用されたプロップ(小道具)、ミニチュアセットなどの展示を見て回ったが、3体のガメラを前に中山は「懐かしい! 久しぶり!」と笑顔。展示物を見た金子監督も「非常に昔の物という感じはしなかったですね。新たに生きているような感じで。やはり『次をやらなければいけない』という使命感が湧いてきました」とコメントした。

さらに中山が「本当に色あせない作品だなと思いました。こうして長い間愛してもらえる映画に参加できたことは本当に嬉しいですし、次の希望みたいなものも感じました。今日、客席で小さい男の子を見かけたんですが、受け継がれていくものがあるんだなと感じました」とガメラへの思いをしみじみと語った。
“平成ガメラ”第2作「ガメラ2 レギオン襲来」4K HDRドルビーシネマ版は、26年1月16日から、第3作「ガメラ3 邪神(イリス)覚醒」4K HDRドルビーシネマ版は、順次上映予定。
(C)KADOKAWA
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