谷崎潤一郎「鍵」、いまおかしんじ監督で映画化! 吹越満、菅野恵、小出恵介が参戦
2025年10月31日 12:00
「鍵」は谷崎潤一郎が70歳の年に発表された作品。老夫婦の日記を交互に示す手法で性の深奥を描きだす作品で、過去には市川崑、神代辰巳、池田敏春ら名監督たちによって映像化されてきた。
舞台を現代に置き換え、大胆なオリジナルストーリーとして映画化に挑戦するのは、脚本・監督業30年目を迎えたいまおかしんじ。映画監督として多彩な作品を手がけるほか、「死神バーバー」では初のテレビドラマ監督を務め、また脚本家としても劇場アニメ「化け猫あんずちゃん」(久野遥子監督・山下敦弘監督)が国際的な評価を受けるなど活躍している。今回、いまおか監督がユーモアあふれる温かい目線で〈老人の性〉から〈夫婦愛〉の物語へと変容させる。共同脚本を「真夏の果実」に続きタッグを組む松本稔が務める。
併せてキャストも発表された。余命宣告を受けた主人公・剣持を演じるのは映画・テレビドラマ・舞台と幅広い分野で活躍する吹越。剣持の年の離れた妻・郁子を「海の沈黙」(若松節朗監督)で映画初出演ながら大きな存在感を残した菅野が演じるほか、物語のキーパーソンとなる男性・木村に「愛のぬくもり」以来2度目のいまおか組への参加となる小出が扮する。
吹越は「どちらかというとMの僕が思いきりMのおじさんを演る映画の撮影が始まります」と意気込んでいる。菅野は「新たな『鍵』としておかしみと温もりのある作品になっていると感じました」と脚本の印象を語り、小出は「不思議なキャラクターばかりの中、果たして木村は何を担うのか…。現場でのいまおか節も併せて、楽しみにさせて頂く次第です!」と期待を込めた。
そして、いまおか監督は「妻を抱きたい。ただそれだけのために愚かなことを繰り返す。涙ぐましくみっともなくそれでも必死に生きようとする人たち。あんたらもアホやけど俺もアホや。お互い悶絶してどんでん返ししましょう。撮影が楽しみでしかない」とコメントしている。2026年公開予定。
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