吉永小百合「これからも一歩一歩」特別功労賞受賞で思い新たに【第38回東京国際映画祭】
2025年10月27日 20:40

第38回東京国際映画祭のオープニングセレモニーが10月27日、東京・日比谷の東京宝塚劇場で行われた。オープニング作品「てっぺんの向こうにあなたがいる」で主演を務める俳優の吉永小百合が出席し、長年の国内外を含めた映画界への貢献が目覚ましい映画人に贈る“特別功労賞”を受け取った。
本作は、女性として世界で初めてエベレスト登頂を果たし、76カ国の最高峰・最高地点の登頂を成功させた田部井淳子さんの実話をもとに、“挑戦”に生涯を捧げた女性山岳家を壮大なスケールで描くヒューマンドラマだ。

吉永にとっては124本目の映画出演作となり「今日は、物語のもとになる田部井淳子さんとともに過ごすために、帯にお写真をお借りしてまいりました」と、田部井さんの写真が印刷された着物の帯を披露。コンペティション部門の審査委員長であるカルロ・シャトリアンから、トロフィーを受け取ると「素晴らしい賞をいただき、本当にありがとうございます」と感無量の面持ちだった。

そして「3年前(第35回)には、野上照代さんも受賞されたと聞き、とてもとても光栄に思っています」と、黒澤明監督作で活躍した名スクリプターに敬意を払い、「これからも一歩一歩、映画の道を歩いていけたら。これからもどうぞ、お導きください」と思いも新たに挨拶すると、会場は大きな拍手に包まれた。
映画祭チェアマンの安藤裕康氏は「吉永さんの素晴らしい演技は観客を魅了し、勇気と感動を与えてくださった」と吉永を称え、「昭和、平成、令和と日本映画のど真ん中であり続ける吉永さんに特別功労賞を差し上げるのは当然。ですが、日本の女優さんが受賞するのは今回が初めて。ますますのご活躍をお祈り申し上げます」と改めて受賞を祝った。


「てっぺんの向こうにあなたがいる」からは、若き日の田部井さんを演じたのんと、阪本順治監督が同席。のんは「吉永さん、阪本監督とともにこの場に立っていることに、喜びが溢れている」と笑みを浮かべ、阪本監督は「今日は映画関係者の方々もたくさんいらっしゃると思うので、こう呼びかけてみたいです。まだまだ空想する力は、AIには負けないように頑張りたい」と闘志を燃やしていた。


オープニングセレモニーでは、映画祭ナビゲーターの瀧内公美が進行を務め、監督デビュー作「イン・アイ・イン・モーション」が特別上映される仏俳優のジュリエット・ビノシュも登場。映画祭へのメッセージを求められると、ビノシュは「Go Fot It!(突っ走って)」とエールを送った。
第38回東京国際映画祭は10月27日~11月5日まで、日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区で開催。
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