倍賞千恵子「運転がお上手」 木村拓哉が運転のタクシーに乗って登場【「TOKYOタクシー」公開記念セレモニー】
2025年10月20日 15:29
原作は2022年に日本でも公開し、ヒットを記録したフランス映画「パリタクシー」。舞台を大都市・東京に移し、タクシー運転手の宇佐美浩二(木村)と、彼が東京の柴又から乗せた85歳の高野すみれ(倍賞)の偶然の出会いを通し、心を許し合いながら、人生の喜びを謳いあげるヒューマンドラマだ。

この日は、木村が自ら運転するタクシーに倍賞を乗せて、東京タワーの敷地内に敷かれたピンクカーペットに登場。木村が倍賞をエスコートする姿に、会場に駆け付けたファンから歓声があがった。
倍賞は「運転がお上手なので、安心して。前(助手席)に乗るのか、後ろなのか、少し揉めたんですけど(笑)」とニッコリ。一方、木村は「この車を運転するのは撮影以来。劇中では、すみれさんは後部座席にお座りで、今回は助手席なので、また雰囲気が違った」とミッション遂行に安どの表情だった。
倍賞と木村の共演は「ハウルの動く城」以来で、実写映画では初めて。倍賞が「ハウルのときは、1日しか一緒にアフレコできず、あまりお話も……。今回は毎日毎日、木村くんとセリフをやりとりできたから、とても満足。本当にまじめで勉強家。それに優しい方だとわかった」と語り、当の木村は恐縮しきりだ。

そんな木村は「山田組の現場で、倍賞さんと一緒に毎日作業(演技)するのは毎日、格別の思いをさせていただいた」と語り、今度は倍賞が「そんなしっかり言われちゃうと、困っちゃうなあ(笑)。私も楽しく過ごした」と共演の日々を懐かしんだ。
倍賞と木村の打ち解けた雰囲気に、山田監督は「おふたりがセリフをしゃべって、演技してくれるのを見ているだけで、こちらもいい気持ちになっちゃうのね。いつも楽しみに、おふたりのお芝居を見ていました」と満足げ。「映画界では脚本が良くできていて、気に入ったキャスティングができれば、その映画は8割方成功していると言われている。今回、僕なりに脚本はうまくいったと思うし、すばらしい俳優さんが揃ったから、うまくいくと自分に言い聞かせた」と話していた。

山田組の常連である倍賞は「山田さんはバイタリティーがあって、NGもたくさんいただきました。常にもっともっとという気持ちで、こちらも富士山よりもすばらしい山登りをさせてもらった」としみじみ語る。
また、木村はテクニカルな問題が生じ、撮影が中断した際のエピソードとして「エンジンが温まっている山田監督が『僕はテクノロジーじゃなく、芝居を撮りに来ているんだよ』とおっしゃっていて、僕らも背筋が伸びた」と明かすと、山田監督は「そんなこと言ったかなあ(笑)」と照れ笑いだった。
公開記念セレモニーには山田監督、倍賞と木村に加えて、共演する蒼井優、迫田孝也、優香、中島瑠菜が同席した。「TOKYOタクシー」は11月21日公開。

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