映画.comでできることを探す
作品を探す
映画館・スケジュールを探す
最新のニュースを見る
ランキングを見る
映画の知識を深める
映画レビューを見る
プレゼントに応募する
最新のアニメ情報をチェック

フォローして最新情報を受け取ろう

検索

「アバター」J・キャメロン監督の右腕が明かす最新作の位置づけと、ジョン・ランドー氏の功績【来日インタビュー】

2025年10月11日 12:00

リンクをコピーしました。
製作総指揮のレイ・サンキーニ氏が新キャラクターについても言及
製作総指揮のレイ・サンキーニ氏が新キャラクターについても言及
© 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

全5作という壮大なサーガになることが発表されている「アバター」シリーズ。その第3作となる「アバター ファイヤー・アンド・アッシュ」が12月19日に公開を迎える。

同シリーズにおけるジェームズ・キャメロン監督のクリエイティブをプロデューサーとして支えてきたジョン・ランドー氏が昨年63歳で他界した。これを受けて、彼に代わる製作総指揮という立場で重責を担うことになったのがレイ・サンキーニ氏である。

過去には「タイタニック」で製作総指揮を務めるなど「ライトストーム・エンターテインメント」(キャメロン監督が設立した制作会社)において、ランドー氏と同様にキャメロン監督の右腕として辣腕を奮ってきたサンキーニ氏。今回、久しぶりにキャメロン作品への復帰を果たした彼女に、いまだ謎に包まれたままの「アバター ファイヤー・アンド・アッシュ」について話を聞いた。(取材・文/黒豆直樹)

画像2© 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.
――「アバター ファイヤー・アンド・アッシュ」はシリーズ3作目となりますが、全5作が予定されているサーガ全体において、どういう位置づけにあり、どのような意味を持つ作品になるのでしょうか?

パンドラ(物語の舞台となる星)の新たな側面をお見せする作品になると思います。これまでの2作に出てきたナヴィ(パンドラの先住民族)の部族というのは、ある程度の秩序があり、価値観も共有していて、同じ女神を崇めているなど似ている部分があったと思いますが、今回は全く違った部族が登場します。

画像3© 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

そのひとつが“風の民”である「ウィンド・トレーダーズ」。彼らは世界中を旅して、訪れた土地の文化を吸収していくニュートラルな存在であり、決して自分たちから部族同士の対立に関わろうとはしません。そういう意味で、基本的な価値観はこれまでに登場したナヴィの部族と近いものがあると言えます。

一方で、新たに登場するもうひとつの部族である「アッシュ族」は、価値観など全てにおいて異なります。彼らは主人公たちと対立する存在であり、シリーズ全体のサーガから見ても、彼らが登場したことは、新たな可能性の広がりを示しています。「今後の4作目、5作目で新たにどんなキャラクターが登場するのか?」という可能性の扉を開いてくれる、そんな位置づけの作品と言えると思います。

――アッシュ族のリーダーであるヴァランについてお聞きします。予告編などを見ても、謎に包まれた存在であり、敵対する人物であることはわかりますが、一方ですごく魅力的にも映ります。どのようなキャラクターなのでしょうか?
画像4© 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

彼女は、子どもの頃に火山が噴火したことで、自分たちのホームツリー、そして暮らしていたエリア一帯が壊滅的な状態に陥ってしまったんです。サリー家がこれまで対峙してきた敵役とは、全く異なる視点と目的を持つヴィラン(悪役)になっています。それ以上はネタバレになってしまうので言えませんが……(笑)。

――アッシュ族ら主人公たちと対立する部族の登場など、ストーリー展開に関して、現実の世界で起こっている戦争や様々な出来事が、キャメロン監督に影響を与えた部分はあると思いますか?
画像5© 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

私たちの作品は、いま、現実の世界で起きている出来事を反映させたり、インスピレーションを受けたと言える部分はありません。脚本に関して言えば、全ての部分が2017年までに書き上げられているので、当然ながら最近、起こったことを反映する余地もありませんでした。

どちらかと言えば、このシリーズは人々にとって普遍的なテーマを大切にしていて、それは「家族」であったり、決然とした強い思いをもって行動することの重要性であったりします。もちろん「環境」に対するメッセージというのもこのシリーズの一部であり続けています。

画像6© 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.
――「アバター」シリーズをプロデューサーとして支え続けてきたランドー氏が昨年、亡くなりました。改めてこのシリーズにおける彼の功績について、また、彼の喪失を埋めるべく、サンキーニさんが製作総指揮としてチームに復帰されたわけですが、ご自身の役割について、どのようなことを大切にされているのか教えてください。

ジョンとは「トゥルーライズ」(94)で知り合ってから、30年来の大親友でした。彼は本当に傑出したプロデューサーであり、チャレンジすべきことや問題が起きた時、それをどうクリエイティブに解決するか。その過程をむしろ楽しんでしまう、そんな人でした。問題やトラブルに直面した時、あんなに楽しめる人を私は他に見たことがありません。

タイタニック」も「アバター」も本当にいろんな大変なことがありました。だからこそ、常にクレイジーな試みに挑む「ライトストーム・エンターテインメント」にとって、ぴったりの人物だったと思います。

画像7

トゥルーライズ」の製作に際して(※当時、ランドー氏は20世紀フォックスの副社長だった)、彼は私たちを厳しく鍛えるために「ライトストーム」に呼ばれたんですが、(人柄が優しくて)そうはなりませんでした(笑)。人間性が素晴らしく、とてもユニークで、生きる喜びを強く持っていて、それが周りの人間に伝播していくような人でした。

「ライトストーム」での映画製作は「アバター」を含め、長期にわたる作品が多いのですが、チーム作りに始まり、チームの面々がそれぞれ自分には価値があるんだということ、リスペクトされてるんだということをきちんと感じられるようにしてくれました。そして、大変な緊張感の中での撮影でも、人を笑わせてくれる才能がありました。本当に全ての人に愛されていました。(彼がいなくなって)寂しいし、会いたいです……。

私がこの作品に関わることになったのは、ジョンが病気を抱えつつも、治療しながらまだ製作に携わっていた時期に、ジェームズとジョンが「戻ってきてほしい」と声をかけてくれたのがきっかけです。彼らと近い関係にあったおかげで、戻るにあたって学ばなくてはならないことがそこまで多くない状況だったことは幸運でした。

ジョンが回復するまでの手助けをするつもりでチームに加わりましたが、残念ながら彼が亡くなってしまい、その時、私はチームのみんなに「私はジョンにはなれませんが、共に力を合わせて、彼が誇らしく思えるような作品を完成させましょう」と言いました。

ジョンが集めたチームのメンバーたちが最後まで残ってくれて、実際に彼が誇りに思えるような作品を作り上げることができたと自負しています。

フォトギャラリー

ディズニープラス
アバター:ウェイ・オブ・ウォーター
をディズニープラスで今すぐ見る

PR

ジェームズ・キャメロン の関連作を観る


Amazonで関連商品を見る

関連ニュース

映画.com注目特集をチェック

関連コンテンツをチェック

おすすめ情報

映画ニュースアクセスランキング