【124本目の映画出演】吉永小百合は“進化”を続ける――日本を代表する俳優の挑戦とは
2025年10月9日 17:00

世界最高峰のエベレストに女性として世界初登頂した田部井淳子さんの生涯を描いた「てっぺんの向こうにあなたがいる」(10月31日公開)。本記事では、通算124本目の映画出演作となった吉永小百合の本作にかける想いを紐解いていく。
“女性だけで海外遠征を”を合言葉に女子登攀クラブを設立し、1975年にエベレスト日本女子登山隊の副隊長兼登攀隊長として、 世界最高峰のエベレストの女性世界初登頂に成功した田部井さんは、生涯で76カ国の最高峰・最高地点の登頂を成功させた。映画では、その勇壮な生涯を壮大なスケールで描く。
吉永と田部井さんの出会いは、吉永のラジオ番組「今晩は 吉永小百合です」に田部井さんがゲスト出演したことからはじまる。「リーダーシップはもちろん女性として人間としての魅力があり、常に前へ進む意思のある人」だと吉永は田部井さんの生き方に強く惹かれていた。その後キノフィルムズが企画、吉永に主演をオファー。本作で、田部井さんをモデルにした多部純子を演じることとなった。

今年5月に行われた「てっぺんの向こうにあなたがいる」の完成報告会見で、吉永は「本当に過酷な撮影だったのですが、何とかやり遂げられてホッとしています。本物の田部井淳子さんがてっぺんの向こうから、“よくやったね、頑張ったね”って私たちに言ってくださっているような気がします」と語り、完成を迎えての気持ちを語った。また、富士山での撮影に向けたトレーニングや、高地順応の準備だけでなく、座長として皆が安全に撮影を終えられるよう「吉永さんが気をかけていた」と阪本順治監督も述べている。
また「田部井さんにアプローチするために吉永さんがピアスを開けた」ことを明かした阪本監督。人生初のピアスを開けたことについて、吉永は「この役は開けるしかない!と思って開けました。ただ大変だったのは、1カ月泳いではいけないということ。泳がないというのは私にとってとても辛いことでした。とにかく、今回の役に没頭するために開けましたが、今とっても解放されたような気持ちになっています」と振り返り、その意気込みと行動力で周囲を驚かせた。
また、完成披露試写会では、改めて田部井さんへの敬意を表している。

吉永と同役(多部純子)で青年期を演じたのんは、富山でクランクアップの際に吉永がサプライズで駆けつけたことを振り返る。
田部井さんの「山も人生も、一歩一歩前に進んでいく」という力強いメッセージと“人生は、8合目からが面白い。”というコピーを体現している吉永。一歩、一歩前へと進化を続ける“日本を代表する俳優”の挑戦を、是非スクリーンで見届けてほしい。
(C)2025「てっぺんの向こうにあなたがいる」製作委員会
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