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【インタビュー】“若き天才”スピルバーグ監督の出世作! 公開50周年「ジョーズ」が愛され続ける理由は?

2025年8月7日 14:00

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「ジョーズ」は前衛的な実験映画だった
「ジョーズ」は前衛的な実験映画だった
Courtesy of Universal Studios Licensing LLC

スティーブン・スピルバーグ監督の出世作である「ジョーズ」の舞台裏に迫るドキュメンタリー「独占!『ジョーズ』50周年 スピルバーグが語る伝説の裏側」が、ディズニープラスで独占配信中だ。

1975年に公開され、パニック映画の金字塔にして、サメ映画の始祖として映画史に名を刻んだ「ジョーズ」。本ドキュメンタリーでは、スピルバーグ自らが製作に参加し、これまで明かされることのなかった製作秘話と貴重な未公開映像を通じて、ブロックバスター映画の原点とも呼べる同作の革新性を検証する。

監督を務めたのは、過去に「インディ・ジョーンズ&ハリソン・フォード Timeless Heroes」(ディズニープラスで配信中)も手がけたロラン・ブーズロー。スピルバーグからの信頼も厚い彼が取材に応じ、本ドキュメンタリーの見どころを語ってくれた。いまもなお「ジョーズ」が色あせることなく、愛され続ける理由とは?(取材・文/内田涼)


●「ジョーズ」の舞台裏には、誰もが共感できるドラマがあった
画像2「独占!『ジョーズ』50 周年:スピルバーグが語る伝説の裏側」 ディズニープラスで独占配信中 Jaws (a) 50: The Definitive Inside Story (C) 2025 NGC NETWORK US, LLC.
――「ジョーズ」は興行的な大成功をおさめ、製作当時27歳の“若き天才”スピルバーグの名を世に知らしめた作品ですが、撮影中はさまざまな困難に見舞われたことでも有名ですね。本ドキュメンタリーでは、スピルバーグ本人が「クビになるかと思った」「完成した時はパニック発作を起こした」と振り返っていて、その過酷さに驚かされました。
「確かにそうですね。私は、公開50周年を迎えた『ジョーズ』のレガシーを掘り下げる価値があるとは思っていました。同時に、何か新しい発見があるのだろうかと懐疑的でもあったんです。ですから、スピルバーグが自ら『ジョーズ』製作の舞台裏で味わったトラウマを語り始めた瞬間、このドキュメンタリーが舞台裏に迫った単なるメイキングものにはならないと確信しました」
画像3National Geographic/Chris Johnson
――ある種の“ヒューマンドラマ”ですよね。
「終わりが見えないスケジュール、それに伴う予算の超過。それでも、スピルバーグはあらゆるチャンスをつかみ取ろうと最善を尽くし、結果的に最高の映画を生み出したのです。おっしゃる通り、結果的にこのドキュメンタリーは、人間が粘り強く奮闘し、困難を乗り越えていくという、誰もが共感できるドラマになりました。その実感は、製作を始めたタイミングからありましたし、『これまで自分が撮ってきたドキュメンタリーとは違う、新しい何かになる』という感覚が、私にとっての励みにもなりました」

●「ジョーズ」は前衛的な実験映画だった
画像4Courtesy of Universal Studios Licensing LLC
――「ジョーズ」が誕生した70年代のハリウッドには、どんな時代背景があったとお考えですか?
「当時は、スピルバーグをはじめ、ジョージ・ルーカスブライアン・デ・パルマフランシス・フォード・コッポラピーター・ボグダノビッチウィリアム・フリードキンといった才気溢れる俊英たちが、頭角を現し始めていて、スタジオ主導の古典的な映画製作からの脱却を模索していました」
――本当に錚々たる面々ですね!
「彼らの多くは文字通り、スタジオを飛び出し、ロケーションで映画製作に取り組んでいました。『ジョーズ』も例外ではなく、実際に海で撮影し、ロケ地となった米ニューイングランド地方のマーサズ・ビンヤード島の人々がエキストラとして起用されました。彼らのなかに、役名やセリフがある人もいて、いま考えてみると、非常に前衛的である種、実験映画でもあったんです」
画像5Courtesy of Universal Studios Licensing LLC
――いまのお話を聞くと、大ヒットを記録し“夏の超大作”の先駆けとなった「ジョーズ」に対する印象も変わりますね。
「その通りで、『ジョーズ』は大ヒット映画ですが、実は映画の3分の1は、俳優3人(ロイ・シャイダーロバート・ショウリチャード・ドレイファス)が、船上という非常に限られた空間でドラマを繰り広げるんです。もしも、いまの時代に同じような設定の映画を、夏休み向けにプレゼンしたら、スタジオは『何だって? そんなのダメだ』と拒否するでしょうね。『ジョーズ』は、それくらい大胆な試みだったと言えるでしょう」

●スピルバーグは“決して諦めない”強い精神力の持ち主
画像6「独占!『ジョーズ』50 周年:スピルバーグが語る伝説の裏側」 ディズニープラスで独占配信中 Jaws (a) 50: The Definitive Inside Story (C) 2025 NGC NETWORK US, LLC.
――本ドキュメンタリーの製作を通して、改めて驚かされたスピルバーグ監督の一面はありますか?
「彼が強い精神力の持ち主である、ということでしょうか。もちろん、以前からそう思って尊敬していましたが、改めて『ジョーズ』という作品に全力を尽くし、決して諦めなかった姿に感銘を受けました。どんなネガティブな状況でも、あくまで“作家”として、明確なビジョンと情熱的なストーリーテリングを武器に、大胆に戦った。そんな彼の人間性が作品全体を通して貫かれた結果、『ジョーズ』がいまも色あせず、愛され続ける作品になったんだと考えます。もちろん、サメを頻繁に映さず、観客の想像を刺激した演出も画期的です」
画像7Courtesy of Universal Studios Licensing LLC
――おっしゃっていることが、「独占!『ジョーズ』50周年 スピルバーグが語る伝説の裏側」を見ると確かに伝わります。
「ありがとうございます。私も『ジョーズ』がいかに試練を乗り越えて、いまも人々にインスピレーションを与え続けているかを伝えることが大きな発見であり、必要なことだと確信しました。私はこのドキュメンタリーをぜひ、若い人たちに見てほしいんです。スピルバーグが体験した苦難や葛藤は、物事が簡単に無視されたり、使い捨てられたりする現代社会において、多くの若者が共感できるものだと感じているからです。それに、いまはチャンスが多い分、『一度失敗したら終わり』という風潮も強いので、何度でもトライする気持ちを、このドキュメンタリーから感じてほしいですね」

独占!『ジョーズ』50周年 スピルバーグが語る伝説の裏側」は、ディズニープラスで独占配信中。なお、同じくロラン・ブーズローが監督を務めた「ジョン・ウィリアムズ 伝説の映画音楽」もディズニープラスで配信中だ。1度聞けば、恐怖が耳から離れない「ジョーズ」のテーマ曲にまつわる秘話が語られているので、あわせてチェックするのがおすすめだ。

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