河瀨直美監督最新作「たしかにあった幻」2月公開、第78ロカルノ映画祭コンペティション部門に出品決定
2025年8月5日 07:00

河瀨直美監督の最新作「たしかにあった幻」が、2026年2月に公開されることが決定した。また、8月6日(現地時間)から、開催の第78ロカルノ国際映画祭のインターナショナル・コンペティション部門にクロージング作品として招待されることが発表された。
長編第2作「火垂」(2000)で第53回ロカルノ国際映画祭国際批評家連盟賞を受賞して以来、翌年、第54回(2001)には「きゃからばあ」がコンペティション部門招待。第65回(2012)では河瀨監督のパーソナル・ドキュメンタリー5作品(「塵」「垂乳女」「きゃからばあ」「かたつもり」「につつまれて」)をオマージュ上映、河瀨監督がプロデュースしたドキュメンタリー映画「祈 Inori」が新鋭監督部門グランプリを受賞するなど、河瀨監督の才能、眼差しと共鳴し、その国際的評価の礎のひとつとなってきたロカルノの地で、現地時間8月15日にワールドプレミアが実現する。
「たしかにあった幻」は、小児臓器移植実施施設を舞台に、命のともしびを照らす「愛」の物語。フランスからやってきたレシピエント移植コーディネーター・コリーが、脳死ドナーの家族や臓器提供を待つ少年少女とその家族と関わりながら、命の尊さと向き合う。同時に、突然失踪した恋人の行方を追うコリーの姿を通じて、愛と喪失、希望を描く。これまで「あん」(2015)ではハンセン病を抱える女性、「光」(2017)では視力を失っていく男性、「朝が来る」(2020)では特別養子縁組の夫婦を取り上げ、社会的偏見や喪失の中で、他者との関係性を通して救われる「愛のかたち」を描いてきた河瀨監督。本作でも、深い人間ドラマを通じて命と愛の意味を問いかける。

主人公・コリーを演じるのは、ポール・トーマス・アンダーソン監督「ファントム・スレッド」(2017)への出演をきっかけに国際的な名声を獲得したビッキー・クリープス。臓器移植の現場で命と向き合いながら、失踪した恋人の足跡を辿る姿は忘れることのできない印象を残す。コリーの恋人であり、突然失踪する迅を演じるのは、若手実力派・寛一郎。
撮影期間は2024年6月から11月。兵庫、大阪、奈良、岐阜、屋久島、パリとロケーションを転々としながら実施された。小児臓器移植に携わる実際の医療関係者たちが、現在の日本が抱える臓器移植の問題点をディスカッションするシーンや、移植手術シーンなどはドキュメントとして撮影され、それをドラマの中に巧みに取り込むことによって物語にリアリティと臨場感を持たせている。
思い返せば、2000年公開の「火垂」がロカルノで受賞したことは私にとってとても美しい忘れられない想い出です。
25年の月日を経て、またロカルノに戻って来れたことに感謝しています。
沈黙を恐れず、耳を傾ける映画を作ってくれてありがとう」
今回、糸は、私を屋久島の太古の森の奥深くへと導き、そして幼い頃のやさしい心へと連れ戻してくれました。
幽霊と現実のあいだの繊細な境界線を歩きながら、私は愛という謎に引き寄せられていきました。
何かこの作品に込められたテーマのような気がしています。
この作品は自分にとって挑戦でした。
言語、さまざまな自然での撮影、新たな人との出会いで、沢山の学びと、この現場でしか体験できない経験をさせてもらいました。
そんな作品がこうしてロカルノ国際映画祭に招待していただいた事を光栄に思います。
関わった沢山の人たちの努力が報われる気がします。
そしてこの作品が世界の人に見て頂けることに喜びを感じています。
国際人材交流事業の一環で日本へやってきたフランス人女性コリー(ビッキー・クリープス)は、臓器の移植を必要とする人と関わるレシピエント移植コーディネーターとして、日本で数少ない小児心臓移植実施施設の病院でサポートスタッフとして働き始める。移植を待つ重症の小児を多く受け持つその病院では、限られた人員で必死に日々の業務をこなし、切実な状況にある患者やその家族と向き合っていた。コリーはそうした厳しい環境の中でも、患者家族をはじめ、従事する医師や看護師、コーディネーター、保育士や院内学級の先生らと触れ合ううちに、移植医療をめぐる人々の輪の暖かさを再認識していく。しかし、そんな彼女の心を支えてくれていた屋久島で出逢った恋人・迅(寛一郎)が、ある日なんの前触れもなく同居していた家から消えてしまう。
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