広瀬すず×二階堂ふみ×吉田羊「遠い山なみの光」切ない真実を予感させる本予告完成!
2025年7月16日 07:00

ノーベル文学賞受賞作家カズオ・イシグロのデビュー作を、広瀬すず主演で石川慶監督が映画化する「遠い山なみの光」のメインビジュアルと本予告が披露された。
2017年にノーベル文学賞を受賞し、「日の名残り」「わたしを離さないで」など映画化作品でも高い評価を受けるイシグロ氏が1982年に綴り、王立文学協会賞を受賞した長編小説デビュー作品が原作。自身の出生地である長崎を舞台として繰り広げられる本作は、戦後間もない50年代の長崎、そして80年代のイギリスという、時代と場所を超えて交錯する“記憶”の秘密を紐解いていくヒューマンミステリー。

日本人の母とイギリス人の父を持ち、ロンドンで暮らすニキ。大学を中退し作家を目指す彼女は、執筆のため、異父姉の死以来、足が遠のいていた実家を訪れる。母の悦子は長崎で原爆を経験し、戦後イギリスに渡ってきていたが、ニキは母の過去を何一つ聞いたことがない。夫と長女を亡くし、想い出の詰まった家で一人暮らしていた悦子は、ニキと数日間を共にする中で、最近よく見るという、ある「夢」について語り始める。それはまだ悦子が長崎で暮らしていた頃に知り合った、佐知子という女性とその幼い娘の夢だった。

長崎時代の悦子を広瀬が演じ、佐知子に二階堂ふみ、イギリス時代の悦子を吉田羊、ニキにはオーディションで選ばれたカミラ・アイコ、悦子の夫・緒方二郎を松下洸平、その父親・緒方誠二に三浦友和、そのほか日本パートに柴田理恵、渡辺大知、鈴木碧桜(子役)が出演している。
メインビジュアルは、長崎の山なみを背に、凛とした表情でこちらを見つめる悦子とミステリアスなたたずまいの佐知子、そして30年後にイギリスで暮らしている悦子の姿を大きく捉え、淡い光が彼女たちを包み込んだ幻想的なビジュアルに仕上がっている。

本予告は、原作者イシグロの「人間はね、ときに他人を欺くためではなく、自分を騙し、困難な真実から目を背けるために嘘をつくんですよ」という一節で始まる。1980年代のイギリスで暮らす悦子は、娘のニキから「ここへ来る前の話を聞かせて、長崎のこと」とせがまれる。目の前の娘を見つめながら過去へ思いを馳せる悦子の顔が、30年前、戦後復興期の長崎で暮らしていた頃の自分の記憶と重なってゆく。

「あんときは、1人で立ってられんかったんです」と戦争直後の自分を振り返る悦子。一方、佐知子は「あの辺は原爆でなにもかもふっとんじゃったから、しばらくは本当に大変だった」と、凛とした強さで語る。悦子のお腹の子を心配し、「君があの日、被爆せんやったとは、本当に良かった」と愛情を見せる夫の二郎の言葉が続き、最後に二郎の父、誠二から「二郎はあんたには優しかね?」と温かい言葉を投げかけられる。苦労もありながら幸せな思い出として蘇る長崎の記憶を語る悦子は遠い目をして「素敵な思い出よ」とつぶやく。しかし、そんな母に対してニキはひとこと、「嘘」と言い放つ。
そこから画面は一転し、様相を変える。「私がついた嘘」というコピーと共に、人が変わったかのような鋭い表情の悦子を捉え、「私、佐知子さんに言っとらんことのあると」という言葉が重なる。「君にも、もう少し母親らしく振舞ってもらいたかよ」と言葉をぶつける二郎に対しては、悦子は「母親らしく振舞うって何?」と静かに問いかけ、自由奔放に自らの人生を謳歌する佐知子を、意味ありげな視線で見つめる。それぞれの登場人物の感情が交錯し、次第に“あの夏に隠された切なすぎる真実”へと向かっていく。そして最後に悦子がつぶやく「大丈夫ね、希望があるとやもん」。全てを包み込むその一言に込められた強い思いとは……。そしてニキが、母の語る物語の思いがけない真実にたどり着いたとき明かされる、激動の人生とは。
「遠い山なみの光」は9月5日からTOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開。
(C)2025 A Pale View of Hills Film Partners
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