興収50億視野「国宝」気になるロケ地まとめ
2025年7月12日 10:30

吉沢亮が主演を務めた映画「国宝」が、7月6日までの公開31日間で、観客動員319万人、興行収入44億円を突破。公開5週目に入った週末(7月4日~7月6日)も前週成績を上回り、4週連続で前週比増となり、右肩上がりの大ヒットを記録中。25年公開の邦画実写作品で1位の座を走っており、どこまで成績を伸ばすか注目が集まる。
任侠の一門に生まれながら歌舞伎役者の家に引き取られ、芸の道に人生を捧げる主人公・喜久雄(吉沢)の50年を描いた本作の魅力のひとつに、京都、兵庫、滋賀、三重、大阪、岡山、和歌山など広範囲で撮影され、物語の世界を彩った数々のロケ地も挙げられる。本記事では、その一部を紹介する。
まず、少年時代の喜久雄(黒川想矢)が、渡辺謙演じる歌舞伎役者・花井半二郎を頼って訪れる浪花座のシーンは、外観とロビーは京都の「先斗町歌舞練場」、内部は同じく京都の「上七軒歌舞練場」で撮影された。
(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画「国宝」製作委員会喜久雄と俊介(越山敬達)が通った高校のシーンの撮影が行われたのは、東大阪市立日新高等学校。授業を終え、桜並木の坂を自転車で駆け下り、歌舞伎の練習に向かう2人のはつらつとした姿が印象的なシーンだ。また、2人が立ち寄り、踊りの練習をしたり、語らい合う吊り橋のシーンは、大阪府柏原市の文化庁登録有形文化財「玉手橋」で撮影が行われた。
青年となった喜久雄/花井東一郎(吉沢)と俊介/花井半弥(横浜)が、興行会社・三友の梅木社長(嶋田久作)に見込まれ、主任の重責を担い「二人藤娘」を踊ったのは、兵庫県豊岡市の芝居小屋「出石永楽館」。明治34年に開館した近畿地方最古の芝居小屋で、県の重要有形文化財にも指定されている。なお、吉沢と横浜は同館での撮影でクランクインした。
(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画「国宝」製作委員会その興行の成功を祝した宴の舞台となったのは、大阪市淀川区の老舗キャバレー「グランドサロン十三」。喜久雄を追って上阪した幼なじみの春江(高畑充希)の勤務先でもある、という設定だ。
歌舞伎劇場「日乃本座」の外観として使われたのは、滋賀県大津市の「柳か崎湖畔公園 びわ湖大津館」。国際観光ホテルだった「旧琵琶湖ホテル本館」をリニューアルした大津市の文化施設だが、東京・銀座の旧歌舞伎座を設計した建築事務所が手掛けており、歌舞伎座を彷彿とさせることから選ばれ、名美術監督の種田陽平氏が飾り替えて撮影が行われた。その模様は、種田氏のInstagram(https://www.instagram.com/yohei_taneda/)で確認することができる。
(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画「国宝」製作委員会襲名を控えた喜久雄と半二郎(渡辺謙)が人力車に乗ってお練りをするシーンは、京都北区の「今宮神社」の参道が舞台。あぶり餅が名物の「一文字屋和輔」「根元かざりや」も劇中に映り込んでいる。
地方巡業の合間に喜久雄と彰子(森七菜)が食事をするシーンの撮影が行われたのは、京都府八幡市の「レストラン百花園」。昭和39年創業の老舗洋食店だ。撮影時のエピソードをお店のInstagram(https://www.instagram.com/hyakkaen1964/)で確認できるので、ファンの方は要チェック。
(C)吉田修一/朝日新聞出版 (C)2025映画「国宝」製作委員会映画を彩った数々のロケ地をいつか訪れてみてはいかがだろうか。
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