「国宝」、第27回上海国際映画祭でも喝采! 李相日監督「さらば、わが愛 覇王別姫」から受けた衝撃を明かす
2025年6月19日 15:30

吉沢亮が主演を務める映画「国宝」が、6月18日(現地時間)に第27回上海国際映画祭で公式上映され、李相日監督が舞台挨拶を行った。

人気作家・吉田修一氏の最高傑作と呼び声の高い「国宝」は、吉田氏自身が3年間にわたり歌舞伎の黒衣をまとい、楽屋に入った経験を血肉にして書き上げた渾身の作品。任侠の一門に生まれながらも、歌舞伎役者の家に引き取られ、芸の道に人生を捧げる主人公・喜久雄の50年を描く。
本作は、第78回カンヌ国際映画祭「監督週間」部門に選出され、公式上映では約6分にわたるスタンディングオベーションを浴びるなど、高い評価を獲得。6月6日に全国356館で封切られると、SNS上では賞賛の声が相次ぎ、初日アンケートでは満足度97.2%を記録した(※TOHOシネマズ調べ)。6月15日までの公開10日間で観客動員85万人、興行収11.9億円を突破し、公開から日を追うごとに観客動員、興行収入ともに伸び、公開2週目にして、驚異の前週比143.4%を記録している。

1993年に始まった上海国際映画祭は、中国で唯一の国際映画製作者連盟公認の映画祭で、毎年10日間の会期中に国内外の約500作品を上映。「国宝」が出品されたインターナショナル・パノラマ部門のカンヌ・エクスプレスは、カンヌ国際映画祭で上映された作品のうち、選りすぐりの作品をいち早くアジアで上映する狙いがある。24年には「ナミビアの砂漠」「化け猫あんずちゃん」が同部門に出品され、今年は「国宝」とともに「ルノワール」「遠い山なみの光」が選出された。

「国宝」の公式上映は1300人収容の大光明電影院で行われ、上映終了後には拍手喝采が巻き起こった。舞台挨拶に登場した李監督は、中国語で「ニーハオ」と挨拶し、「上海で上映できることは僕にとって特別な想いがあります。『国宝』の映画制作にあたり、学生時代にチェン・カイコー監督の『さらば、わが愛/覇王別姫』(93)を観た衝撃から、いつかこんな映画を撮ってみたいという想いを持っていた。それが歌舞伎をテーマに映画を撮ってみたいという思いにつながっていました」と制作に至った経緯を語った。

Q&Aセッションでは、観客から「涙が出るほど感動しました。吉沢亮さんと横浜流星さんは今までと全然違う表情でした。こんな素敵な演技ができると想像できなかったです。なぜ2人をキャスティングしたのかとても興味があります」と質問があがり、李監督が「顔が美しいからです(笑)」と笑いを誘う一幕も。「喜久雄という人間を考えた時に、吉沢亮さんしか思い浮かばなかった。彼の中が見えないというか、いくら想像しても広い空間があいているような感じがしました。横浜流星さんはとても努力家。努力を惜しまない人で、歌舞伎俳優をどこまでも演じられると思いました」と起用理由を明かした。
「国宝」は全国公開中。
フォトギャラリー
関連ニュース




「チェンソーマン レゼ篇」が3週連続1位 新作は6位に「火喰鳥を、喰う」、8位に「ワン・バトル・アフター・アナザー」が初登場【国内映画ランキング】
2025年10月6日 18:30


映画.com注目特集をチェック

タルサ・キング
【この絶品、まだ観てないの!?】中毒者、大量発生中!!超爆裂ヒット&世界記録樹立の“極大刺激作”
提供:JCOM株式会社

死霊館 最後の儀式
【今年のホラーを締める“頂上決戦”】怖い!楽しい!観たことない!! “すんごい”ラスボスを祓え!!
提供:ワーナー・ブラザース映画

愚か者の身分
【好きで好きで、たまらない一作に出合いました】北村匠海×林裕太×綾野剛の絆が、愛おしくて狂いそう
提供:THE SEVEN、ショウゲート

てっぺんの向こうにあなたがいる
【映画出演124本目の最新作】人生を心から楽しむ“彼女”が、生きる力をくれる――
提供:キノフィルムズ

なんだこの映画は…!!
【いやめちゃくちゃ面白かった!!!】音、物語、ビジュアル、全て高品質の“強”推奨作!!
提供:ディズニー

この衝撃作を知ってるか?
“大注目ドキュメンタリー”の魅力を語ってきた!
提供:ラビットハウス、ミュート