ベン・ウィショーが破天荒なアナーキストを熱演! キリル・セレブレンニコフ監督「リモノフ」9月5日公開
2025年6月19日 12:00

ベン・ウィショー主演、「インフル病みのペトロフ家」(2021)「チャイコフスキーの妻」(22)などで知られるキリル・セレブレン二コフ監督最新作「Limonov . The Ballad」が、「リモノフ」の邦題で9月5日公開される。日本版ポスターと予告編が披露された。
数々の文学賞を受賞し、ヨーロッパ中が興奮した傑作伝記小説「リモノフ」を基にした作品。ウクライナに生まれ、ニューヨーク、パリを巡りシベリアの監獄へ――ファシストでも共産主義者でもリベラルでも保守派でもなく、しかしそれらすべてを内包し20世紀後半を駆けぬけた、悪名高い実在の人物リモノフの愛と破滅の人生を描く。
演技派ウィショーが破天荒なアナーキストを熱演。イタリア・フランス・スペイン合作で、カンヌ国際映画祭コンペ常連監督で、ロシアのセレブレン二コフ監督(2022年ロシアから亡命)が放つ、圧巻の演出と徹底したシニシズムで観る者を愉快にも不快にもさせる問題作だ。
リモノフの妻エレナには「戦争と女の顔」で主人公の看護師を演じたビクトリア・ミロシニチェンコ、「グラディエーター」「ダークナイト ライジング」などハリウッド作品に多数出演歴のあるトマス・アラナ、マルコ・ベロッキオ監督作「エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命」やマット・デイモン主演の「フォードvsフェラーリ」などで活躍するコッラード・インベルニッツィなど様々な国の実力派俳優が脇を固める。

予告編は革命家としてカリスマ的存在になったリモノフの破天荒な人生をそのままスピード感ある映像に落とし込んだ。自身のペンネームを「手榴弾」の意味がある「リモノフ」と決めるところから始まり、「詩人で作家で反体制者、執事で兵士でホームレスで活動家で革命家」と一つのジャンルに染まらない自由さと謎を誘うナレーションで、実在の人物リモノフの生涯を知りたくなる60秒だ。詩人として、政治家として、時には富裕層の執事になったりシベリアの地で兵士として暮らすなど、様々な顔で魅せるウィショーの怪演を堪能できる予告にもなっている。
今日起こっているすべては、リモノフが書いたことに端を発している。彼は戦争を望み、ソビエト連邦の再来を望んだ。彼が夢見た世界に生きているような感じがするよ。ロシア政府は、彼やアレクサンドル・ドゥーギンの著作をそのまま実行に移しているのではないかと思うほどだ……昨今の情勢を踏まえ、より一層この暴挙にいたった過程を探る必要性を痛感した。ロシアのファシズムがどこから来たのか、理解するためだ。
(C) Wildside, Chapter 2, Fremantle Espana, France 3 Cinema, Pathe Films.
関連ニュース



カップルでの鑑賞は要注意!? とりかえしがつかないことになってしまった夫婦の映画「チャイコフスキーの妻」「画家ボナール ピエールとマルト」【二村ヒトシコラム】
2024年9月15日 20:00



映画.com注目特集をチェック

でっちあげ 殺人教師と呼ばれた男
【あり得ないほど素晴らしい一作】この映画は心を撃ち抜く。刺すような冷たさと、雷のような感動で。
提供:東映

メガロポリス
【映画の“神”が186億円の自腹で製作した狂気の一作】この映画体験、生涯に一度あるかないか…
提供:ハーク、松竹

なんだこの映画!?
【異常な超高評価】観たくて観たくて仕方なかった“悪魔的超ヒット作”ついに日本上陸!
提供:ワーナー・ブラザース映画

宝島
【あまりにも早すぎる超最速レビュー】すさまじい映画だった――全身で感じる、圧倒的熱量の体験。
提供:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント

映画「F1(R) エフワン」
【「トップガン マーヴェリック」を観た人類におくる】あの“体験”を更新する限界突破の超注目作
提供:ワーナー・ブラザース映画

フロントライン
【感情、爆発。】日本を代表する超豪華キャスト。命を救う壮絶な現場。極限の人間ドラマ。魂の渾身作。
提供:ワーナー・ブラザース映画

“生涯ベスト級”の声多数!
「愛しくて涙が止まらない」…笑って泣いて前を向く、最高のエール贈る極上作【1人でも多くの人へ】
提供:KDDI

ネタバレ厳禁映画の“絶品”登場!
【超・超・超・超・異色展開】このカオス、このサプライズの波状攻撃…あまりにも好きすぎた
提供:バンダイナムコフィルムワークス