「奪い愛」シリーズは、さまざまな登場人物たちが愛を奪い合う激しくも切ない恋愛ドラマを展開。2017年にテレビ朝日系・金曜ナイトドラマ枠で放送された「奪い愛、冬」を皮切りに、19年には「奪い愛、夏」(ABEMA)、21年には「殴り愛、炎」「奪い愛、高校教師」と、新作が制作される度、SNSを中心に反響を呼んだ。
最新作「奪い愛、真夏」は、8年ぶりに金曜ナイトドラマ枠で放送される。主演を務める松本と、本人が「あまり経験したことのない恋愛ドラマ」と語る安田が、激しく葛藤しながらも惹かれ合い、禁断の愛に翻弄されていく男女を演じる。脚本を務める鈴木は、2024年3月で放送作家業と脚本業から引退しているが、今回は引退発表以前から制作陣と続編を作る約束をしていたこともあり、特別に筆を執ることを決意したという。
主人公の海野真夏(うみのまなつ)は、結婚まで約束した最愛の恋人と不倫の末に別れる。スクープ記者という自分の仕事にも疑問を感じはじめ八方塞がりの日々の中、心機一転、時計メーカー「TOWANI」のPR担当に転職し、人生の新たなスタートを切る。だがその矢先、どんな運命のいたずらか、新天地で出会ったのは元彼にそっくりな御曹司社長だった。しかも彼には妻がいて……。「奪い愛、真夏」では、図らずも“禁断の奪い愛”に身を投じていく真夏を中心に、さまざまな愛と葛藤が交錯する物語が描かれる。
悩める主人公・真夏を演じる松本は、「奪い愛、夏」「奪い愛、高校教師」にも出演していたが、満を持して「奪い愛」シリーズの主演を務める。一方、真夏と惹かれ合っていく時計メーカーの御曹司社長・空知時夢(そらちたいむ)を演じるのはシリーズ初参戦となる安田。今回はそのキャリアにおいて数少ない恋愛ドラマ、しかも自分史上最大のモテ男役で新境地を拓く。安田は真夏の元彼・大浦隼人も演じるため、一人二役となる。
なお、最新作の放送を記念し、TVerでシリーズ第1作「奪い愛、冬」(主演・倉科カナ)の配信が本日12時より順次スタートする。また、今夜23:15から放送される「魔物」第7話内で「奪い愛、真夏」のティザー映像が披露される。
ドラマの役柄と、松本、安田、脚本の鈴木のコメント全文は以下のとおり。
時計メーカー「TOWANI」のPR担当。仕事熱心で誠実な女性。かつて、たった一人の家族だった母・三子の事故死に続き、結婚を約束した男性・大浦隼人とも別離。前職である写真週刊誌での仕事にも疑問を覚え、心がボロボロに…。人生においても恋愛においても、新たな一歩を踏み出せないでいた。そんなある日、「TOWANI」の温かく前向きな広告コピーに背中を押され、人生への意欲を取り戻すことに。同社に転職し、元不倫相手にそっくりな社長・空知時夢と出会うが、彼には妻がいて…。
時計メーカー「TOWANI」の御曹司社長。時計をこよなく愛し、もともとは時計職人を目指していた。だが、さまざまな事情から、先代社長である父の跡を継ぐことを決意。かつて会社が経営難に陥った際、資金援助をしてくれた山上家の娘・未来と結婚した。だが、妻の重すぎる愛に息苦しさを覚えるように…。加えて男性不妊症ゆえ、愛する夫の子を出産したいと熱望する未来に対し、プレッシャーを日々感じている。そんな中、自社のPRを担当する海野真夏と出会い…。
――「奪い愛、真夏」で主演を務めることが決まった時のお気持ちをお聞かせください。
安田さんに出ていただけると聞いて、ものすごくうれしくて…ガッツポーズでした! 今回のような役を演じられるイメージがなかった安田さんと一緒に、まさか「奪い愛」ができるなんて…。すごく面白いことになりそうだなと思いますし、本当に感謝しています。これから現場をともにしながら、“楽しく、弾けた夏”を過ごせたらいいなと思います。
安田さんはとにかくお芝居が素晴らしくて、一緒にやれると聞いただけでワクワクする存在なんです。なので今回は、ただただラッキーだなと胸を躍らせています。安田さんとのコラボレーションがどんなものになるのか…現段階では未知数で、私も想像がつきませんが(笑)、だからこそお芝居をするのが本当に楽しみ! 視聴者の皆さんにも期待してほしいなって思います。
――海野真夏をどんなふうに演じていきたいですか? 役の印象も併せて教えてください。
真夏はいろいろな傷を負っている人なんです。もともと週刊誌の記者で、不倫を暴いていた側の人間だったのに、自分も不倫をするという…。このジレンマはすごくリアリティーがあるし、「人の気持ちは“正しい”だけじゃないよね」という部分をとことん堪能してもらえたら。まずはしっかりと役の地盤作りをして、奇想天外なことがたくさん起こる(鈴木)おさむさんの世界観を、より面白く伝える演じ方の最適解を見つけたいです。
ただ、こちらも撮影が始まってみないと、まだどうなるか分かりません(笑)。おさむさんの“常人では考えられないようなアイデアの数々”を、役者がどう演じるのか…。視聴者の皆さんが面白いと思ってくださるかどうかは、私たちの力量にかかってくると思うので、しっかりと考えながら取り組みたいです。
――視聴者の皆様へメッセージをお願いいたします。
“とにかく面白いっ!!なんでかわからないけど目が離せない!!”と毎話思ってもらえるような作品にしたいと思っています。どんどん進む展開はもちろん、おさむさんの脚本ならではのセリフを基軸に、豪華キャスト陣が繰り広げる演技合戦を楽しんでいただけたら、うれしいです。ぜひ見てください!
――「奪い愛、真夏」へのご出演が決まった時のお気持ちをお聞かせください。
本当にうれしかったです。と同時に、「いいのかな? こんなオジサンが…」と思いました(笑)。今回はなかなかチャレンジしたことのない役どころですし、松本さんと良い時間が過ごせたらいいなと思います。松本さんの期待に応えられるよう、勉強させていただきます。
――主演を務める
松本まりかさんの印象を教えてください。
10年ほど前に、松本さんが出演された城山羊の会の舞台を拝見し、役や作品に対して真摯かつ夢中に取り組む方だなと感じたんです。その変わらない姿勢が観客の心を動かし、今では当時よりもずっと広く世間から認知される存在になっていらっしゃる。そんな素晴らしい方と一緒に、お芝居をさせていただけるのは本当に光栄なことですし、毎日恋をしていきたいと思います。私の今回の役作りは簡単ですね! 松本さんに恋をする――その1点です(笑)! とにかく、すべての撮影が終わった時に、松本さんに「安田さんでよかったです」と思ってもらえれば感無量。そのために頑張りたいと思います。
――空知時夢をどんなふうに演じていきたいですか? 役の印象も併せて教えてください。
いろいろトライすることがある役だなと感じています。時計づくりに携わる人間である時夢ならではの着目点に加え、女性を惹きつけられるような要素にはどんなものがあるのか…。自分はいつも芝居をする時に一点集中になりがちなんですけど、そういう人間はたぶん人を惹きつけられないと思うんです。なので、周りの人たちが求めるものを慮れる余裕を持ちながら、演じられたらいいなと思っています。
また今回は、私があまり経験したことのない恋愛ドラマ。勉強のために、いろんな恋愛ドラマを見ようと思っています。
イ・ビョンホンから
アラン・ドロンまで! 幅広く研究したいと思います(笑)。
――視聴者の皆様へメッセージをお願いいたします。
今後発表されるキャストの方も本当に豪華なので、楽しみで仕方がありません。暑い真夏に、より心が熱くなる作品になるといいなと思っています。
このたび「奪い愛、真夏」の脚本を担当させていただくことになりました、
鈴木おさむです。私は昨年、放送作家・脚本家としての活動を引退いたしました。しかし、引退前にプロデューサーから「もう一度どこかで奪い愛を一緒に作りたい」と言っていただき、その際、「もし再びこの作品を作る時が来たら、必ず私が書きます」と約束をしました。
思ったより早く、その約束をこの夏、実現することとなりました。
私にとって「奪い愛」は特別な作品です。2016年、仕事で大きく落ち込む出来事があり、悩んでいました。そんな中、2017年にドラマ「奪い愛、冬」の脚本を担当し、世の中で大きな話題となったことで、作り手として自信を取り戻すことができました。
今回の「奪い愛、真夏」は、かなり“飛ばして”おります。これまで以上に濃く、激しく、感情が交錯する展開になると思います。どうか楽しみにしていてください。
【第1話あらすじ】
海野真夏(
松本まりか)はかつて写真週刊誌の編集部で働いていたが、政治家や芸能人のスキャンダルを暴く仕事に苦悩。自身の人間性も日に日に崩壊していくのを感じていた。そんな中、結婚を約束した恋人と不倫の末に別れ、どん底をさまよっていた真夏は一念発起し、時計メーカー「TOWANI」に転職。人生の新たなスタートを切る。ところが…出勤初日、目の前に現れた社長・空知時夢(
安田顕)の顔を見た真夏は、言葉を失う。その顔はかつての恋人・大浦隼人(安田・二役)と瓜二つだったのだ!
過去の思い出がまざまざとよみがえり、胸が苦しくなる真夏。彼女はふと、ずっと引き出しにしまっていた母・海野三子の形見を取り出す。それは三子が事故死して以来ずっと故障し、逆回転していた「TOWANI」製の古い時計。しかも不思議なことに、時計はいつの間にか正常に動いていて…。
翌日、どうしようもなく心が惹かれるその時計をはめ、真夏は出勤する。すると、時夢が目を輝かせ…! やがて、真夏の真摯な仕事ぶりにも目を見張らせ、信頼を寄せていく時夢。そんな中、二人の未来を大きく変える予期せぬ大事故に、2人は巻き込まれてしまう