新型コロナウイルスとの闘いが始まる瞬間を映した「フロントライン」冒頭映像 中谷美紀、山下智久、米倉涼子の絶賛コメントも
2025年5月27日 18:00

小栗旬が主演する「フロントライン」の冒頭映像が初公開された。日本が初めて新型コロナウイルスによるパンデミックに直面した瞬間が映されている。あわせて、中谷美紀、山下智久、米倉涼子から絶賛コメントが寄せられた。
本作は、新型コロナウイルスを事実に基づく物語として、オリジナル脚本で映画化。関根光才監督がメガホンをとり、主演の小栗に加えて、松坂桃李、池松壮亮、窪塚洋介、森七菜、桜井ユキ、美村里江、吹越満、光石研、滝藤賢一が共演する。
物語の舞台は、2020年2月3日に横浜港に入港し、その後、日本で初となる新型コロナウイルスの集団感染が発生した豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」。乗客乗員は世界56カ国の3711人。横浜入港後の健康診断と有症状者の検体採取により、10人の感染者が確認されたことで、日本が初めて治療法不明の未知のウイルスに直面することとなった。
当時、日本に大規模なウイルス対応を専門とする機関は存在せず、急きょ対応することになったのは災害医療を専門とする医療ボランティア的組織のDMAT(Disaster Medical Assistance Team)だった。DMATとは、医師、看護師、医療事務職で構成され、大規模災害や事故などの現場におおむね48時間以内から活動できる専門的な訓練を受けた医療チーム。地震や洪水などの災害対応のスペシャリストではあるが、未知のウイルスに対応できる経験や訓練はされていない医師や看護師たちだった。
映像では、ダイヤモンド・プリンセスの静寂な廊下に、突如として「急げ、まずいぞ。」「海上保安庁に連絡はついたか?」「今日から2週間客室からの外出は一切禁止ということになりました」「港に救急車ついてる?」という緊迫したやり取りが響き渡る。患者搬送のため、緊急出口の扉が開かれると、目の前には海上保安庁の船が待機していた。マスクを外し、外の空気を大きく吸い込むクルーの羽鳥(森)。その顔には、未曾有の事態に直面した不安と緊張が滲み出ている。そして、徐々に巨大な豪華客船の全景が映し出される。
時を同じくして、DMAT指揮官であり救急医の結城(小栗)の元に神奈川県庁から突然電話がかかってくる。電話の主は、横浜港に停泊中の豪華客船から新型コロナウイルスの陽性患者が出たことを説明し、本来災害医療対応の組織であるはずのDMATに出動要請する。結城は目の前のテレビに映る豪華客船を見つめながら、「DMATは災害対応のための医療組織でして、新型ウイルスの対策なんて専門外です」と突き返すが、担当組織に断られたことを告げられ、「明日朝8時から緊急対策会議を開きます。神奈川県庁にお越しください」と一方的に伝えられた後、電話を切られてしまう。新型コロナ集団感染に日本で初めて挑んだ名もなき英雄たちの戦いが始まる瞬間が映された緊迫のシーンとなっている。
本作を鑑賞した中谷は、「迫り来る危機の中、どんなに困難な状況にあっても相手を思いやる人々の優しさ、暗中模索しながら未知なる敵と戦う人々の勇姿が、圧巻のシネマトグラフィーに刻まれていました」と称賛。山下も「今日の平和に慣れてしまってきた自分に今この瞬間の幸せを改めて思い出させてくれるような、気づかせてくれるような、激しく、優しい映画でした」と感動を語り、米倉も「DMATをはじめ、船員、乗客、船内で奮闘された方々、そしてそのご家族の方々、対策本部も含め、すべての皆さまの愛と勇気に心から敬意を表します」とコメントを寄せた。
「フロントライン」は6月13日に全国公開。中谷、山下、米倉から寄せられたコメント全文は以下の通り。

迫り来る危機の中、どんなに困難な状況にあっても相手を思いやる人々の優しさ、暗中模索しながら未知なる敵と戦う人々の勇姿が、圧巻のシネマトグラフィーに刻まれていました。
それにしても、「今日、お味噌汁ついてます!」という台詞で泣かされるなんて、いったい誰が想像できたでしょうか?

当時、まだその未知なる怪物を前に、恐怖と覚悟を背中合わせに、閉ざされた空間へと自ら立ち向かう英雄たちの物語。
(個人的に)一連の報道にまだ釈然としないところはありますが、
何しろその後、世界中の人々全員が、真正面からこの未知なる怪物と対峙し、戦士となったことは間違いない。
DMATをはじめ、船員、乗客、船内で奮闘された方々、
そしてそのご家族の方々、対策本部も含め、すべての皆さまの愛と勇気に心から敬意を表します。
(C)2025「フロントライン」製作委員会
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