瑠東東一郎監督が「裏社員。」で現代社会に伝えたいメッセージは? WEST.の魅力も語る「ピュアな少年性を変わらず持ち続けている」
2025年5月17日 10:00

「WEST.」が主演を務めた「裏社員。スパイやらせてもろてます」(公開中)。「劇場版おっさんずラブ LOVE or DEAD」「極主夫道 ザ・シネマ」「Gメン」などで知られ、本作の監督を務めた瑠東東一郎が、本作に込めたメッセージを明かした。

表では解決できない問題を秘密裏に処理する通称「裏社員」と、商店街の住人たちが、シャッター商店街を舞台に騒動を繰り広げる痛快アクション・コメディ。

瑠東監督は本作について「今の時代はSNSの影響もあり、ネガティブな声が大きくなっている居心地の悪さを感じます。でもそれって人の心をマイナスにすることはあってもプラスにする事はあるのかな、とよく考えます。それって誰の心が救われるのかな、と。青臭い話かも知れないですが、僕たちが作品で出来る唯一の事は人に笑ってもらったり、感動してもらったりすること。それはさっきとは真逆でポジティブに人の心を動かすことだと思うんです。ポジティブに動けば、ネガティブな感情なんてどうでもよくなるんじゃないかと信じています。今も昔も、みんなそれぞれに辛いことがあって、日々の現実がある。そのみんなを救うなんて大それた事は僕らには出来ないと思います。でも、理想論かもしれないですけど」と語る。

さらに、「そんな辛い事やしんどい事から一歩前に踏み出せるように、心を動かすことは、僕らには、エンタメには出来るはずです。例えば、この映画を観てアホやなー、しょーもな!と笑って嫌な事を少し忘れたりとか。友情や愛情のシーンで胸が熱くなって、『しんどいけど明日も頑張ろか!』と少し前向きになれたりとか。少しで良いので、一歩前に進むキッカケになってくれればと思うんです。青くて臭いですけど(笑)。みんなで心を込めて作りました」と本作を通して現代社会に伝えたいメッセージを告白した。

今回、15年ぶりの邂逅で瑠東監督とともに作品を作り上げた「WEST.」については「彼らの最大の強みはみんなが忘れてしまった、ピュアな少年性を変わらず持ち続けているということです。そんな彼らを見ていると、見ている方まで浄化されるというか、心が満たされる感覚がある。それと同時に、彼らには音楽や作品を愚直に一つ一つ重ねてきた、経験と自信がある。それがオーラとなって、見る人を圧倒するんですよね。正にアホかっこいいを体現している唯一無二なグループ。だからずっと応援したくなるんでしょうね。今の時代に必要なスーパーヒーローだと思います」と魅力を明かしながら、15年越しに「WEST.」の成長と変わらない部分を明かす。

「僕自身、今回彼らと共に時間を過ごして、いっぱいの元気と勇気をもらいました。本当に豊かな時間でした。僕が体感した彼らの空気感を、映画を観てくれる人たちにも思う存分味わって欲しかったので、それをなるべくパンパンに詰め込みました。必ず元気と勇気が届くはずです」と手ごたえをにじませている。
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