ベルギーから新たな“胸クソ映画”「MELT メルト」が上陸! ティザーチラシと特報を披露
2025年4月16日 16:00

2023年のサンダンス映画祭で最優秀演技賞を獲得した「When It Melts」(英題)が、邦題を「MELT メルト」として7月25日公開が決定。ティザーチラシと特報が披露された。
本作は「オーバー・ザ・ブルースカイ」(12)で演技を高く評価され、女優として20年以上のキャリアを持つベルギーのフィーラ・バーテンス監督の長編デビュー作。23年のサンダンス映画祭で最優秀演技賞(ワールド・シネマ・ドラマティック部門)に輝き、ベルギーのアカデミー賞にあたるマグリット賞では最優秀フランドル映画賞を受賞した。また、海外媒体の評価も高く「胸をえぐる衝撃、忘れられない作品」(DEADLINE)、「まるで、ラース・フォン・トリアー×ミヒャエル・ハネケ×ヨルゴス・ランティモス!」(Edge Media Network)、「映画史に残る後味最悪の傑作」(Overseas Critics)と、刺激的な映画評が並んでいる。
物語は、エヴァという主人公の13歳の少女を軸に、大人になったエヴァが忌まわしい過去を回想する形で物語が展開していく。ひとりの少女の日常を容赦なく破壊し、ほぼ永遠に人生を狂わせてしまうトラウマとは、いかなる惨劇によってもたらされたのか―。大人のエヴァを演じたのは「トリとロキタ」のシャーロット・デ・ブリュイヌ。13歳のエヴァを繊細に体現し、サンダンスで賞を得たローザ・マーチャントは、これが長編映画デビュー作となる。さらに「トリとロキタ」「CLOSE クロース」のプロデューサーが名を連ね、新人監督のリスクを恐れぬプロジェクトをバックアップしている。
バーテンス監督は、不安定に揺らめくカメラワークを多用し、閉塞感が渦巻く映像世界を構築。トラウマを専門分野とする心理学者の協力も得て、人間の心の痛みや孤独という普遍的なテーマを探求した。観客に覚悟を求める救いようのない話でありながら、どこか共感も誘うリアルなキャラクター描写が、いっそう不穏な胸騒ぎを呼び起こす。無邪気さと背中合わせの子どもの残酷さを生々しくあぶり出し、過去のパートと大人のエヴァが一心不乱に恐ろしい計画を進めていく現在のパートが共振し、緊迫感を高めていく。

今回披露されたティザーチラシは、謎めいた大きな氷塊とその上に置かれた靴を捉えている。その横には「儚くも美しい わたしの復讐劇」というコピーが添えられており、どのような“復讐”が描かれているのか胸がざわつき、不穏な物語を予感させるビジュアルとなっている。
特報は、子ども時代のエヴァが友人たちと無邪気にプールで戯れるシーンから始まる。画面は暗転し、大人になったエヴァが登場する。おそらくプールでの出来事を回想しているのだろうが、無表情で何を考えているのか分からない。そして、エヴァの幼馴染の「俺たちは悪くない。女の子に興味があっただけだ」「もうお前とは遊ばない」という意味深なセリフが続く。当時、いったい何が起きたのか。過去と現在が交錯する緊張感あふれる特報となっている。
「MELT メルト」は、7月25日から新宿武蔵野館ほか全国順次公開。
ブリュッセルでカメラマン助手の仕事をしているエヴァは、恋人も親しい友人もなく、両親とは長らく絶縁している孤独な女性。そんなエヴァのもとに1通のメッセージが届く。エヴァの少女時代に不慮の死を遂げた少年ヤンの追悼イベントが催されるという。そのメッセージによって13歳の時に負ったトラウマを呼び覚まされたエヴァは、謎めいた大きな氷の塊を車に積み、故郷の田舎の村へと向かう。それは自らを苦しめてきた過去と対峙し、すべてを終わらせるための復讐計画の始まりだった……。
(C)Savage Film - PRPL - Versus Production-2023
Amazonで関連商品を見る
関連ニュース





