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一切の妥協なし! ディズニープラス日本オリジナル作品初「18+」となった理由は?【メイキング・オブ・ガンニバルS2 連載第1弾】

2025年3月10日 20:00

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山本晃久P「過激さだけを消費するような必然性のないバイオレンスなどは、決して描かない」
山本晃久P「過激さだけを消費するような必然性のないバイオレンスなどは、決して描かない」
(C)2025 Disney

柳楽優弥が主演する、ディズニープラスの日本発オリジナルシリーズ「ガンニバル」シーズン2が、3月19日から配信される。原作は、累計発行部数400万部を超える二宮正明氏の同名漫画。「人が喰われているらしい」と噂される供花村(くげむら)を舞台にした衝撃のヴィレッジスリラーが、新章にていよいよ完結する。

映画.comは、その全ぼうを関係者の言葉から紐解くべく、独占連載を敢行。第1弾は、山本晃久プロデューサーのコメントから、一切の妥協を許さず、日本発コンテンツの次元を更新する“過激な挑戦”の舞台裏に迫る。


●2022年12月末――「ガンニバル」がもたらした衝撃と熱狂
画像2(C)2025 Disney

ガンニバル」は、ディズニープラスの日本発オリジナルシリーズとして、2022年12月末に配信がスタートすると、神秘的なロケーション、ミステリアスにして濃密な心理描写、ダイナミックなカメラワークが生むサスペンスとアクションを融合させた映像世界が話題に。“人喰い”という人類最大のタブーを扱う衝撃的なストーリー、一度見たら逃れられない強烈な没入感で、SNS上でも大きな盛り上がりを見せ、国内外で多くの熱狂的なファンを生み出した。

既存の日本映画、地上波ドラマをはるかに凌ぐクオリティを誇った本作。正気と狂気の間を行き交う登場人物を演じるキャスト陣にも、賞賛の声が多く寄せられ、主演の柳楽は、俳優デビューから約20年間に及ぶエンタテインメント界での貢献も評価され、韓国・釜山で開催された「アジアコンテンツ&グローバルOTTアワード」でアジアエクセレンスアワードを受賞。その際、「シーズン2に何か還元できればと思います」と発言し、ファンの期待を高めていた。


●最強の布陣が「ガンニバル」シーズン2に再集結、新キャストも実力派がズラリ
画像3(C)2025 Disney

かくして、“完結”に向けて動き出した「ガンニバル」シーズン2には、「岬の兄妹」「さがす」が国内外で絶賛された片山慎三監督、「ドライブ・マイ・カー」が第94回アカデミー国際長編映画賞を受賞した脚本家・大江崇允、同じく「ドライブ・マイ・カー」の山本晃久プロデューサーという最強の布陣が、シーズン1からの再集結を果たした。

画像4(C)2025 Disney

キャスト陣も柳楽をはじめ、供花村を支配する後藤家の当主となった後藤恵介役の笠松将、大悟の妻・阿川有希役の吉岡里帆らが続投。さらに、新キャストとして、供花村に狂気のはじまりをもたらす女・若き頃の後藤銀役に、恒松祐里が決定したほか、倉悠貴中島歩谷中敦豊原功補橋爪功ら、実力派俳優がズラリと名を連ねている。


●前シーズンを凌駕するスケールと過激さで、日本発コンテンツの限界点突破
画像5(C)2025 Disney

シーズン1では、正義感の強い大悟が、孤軍奮闘する形で供花村の秘密に切り込んでいったが、シーズン2では、後藤家の行動を密かに監視していた県警の特別捜査チームが介入し、重武装の機動隊と後藤家の猛者集団との凄まじい全面戦争が勃発。大量に死者が出るその狂乱の銃撃戦は、空前絶後のスケールの大きさ、バイオレンス描写の過激さの両面で前シーズンを凌駕し、日本の映像コンテンツにおける限界点の突破を成し遂げようとしている。その結果、「ガンニバル」シーズン2は、「18+(プラス)」のレーティングが設定された。これは、ディズニープラス「スター」日本発オリジナルシリーズとして、初めてのことだ。

画像6(C)2025 Disney

プロデューサーの山本は、「日本発のディズニープラス作品をスタートするに当たって、この企画が上がってきたとき、真っ先に『ディズニープラスのブランドイメージを覆すこと』をやるべきだと言った記憶があります」と振り返る。

「ただし、もちろん単純に刺激的であれば良いというわけではありません。『ガンニバル』の原作コミックの表紙だけ見ると、おどろおどろしく血生臭いビジュアルの強烈さが、まず目を引きますよね。しかし、実はそのなかであまりにも深い人間ドラマ、人と人の価値観の闘争が展開されていた。奥行きのある普遍的なテーマ性を備えている原作だからこそ、全世界配信にふさわしいものだし、従来的なディズニーの枠を拡張できる重要なチャレンジになると思えたのです」(山本)


●「エネルギーがすごくて」現場のモチベーションを高めた柳楽の“熱量”
画像7(C)2025 Disney

完結編となるシーズン2では、原作の後半部分でも描かれるバイオレンス要素が加速していく展開で、いかに原作の要素を薄めずにテーマ性を描き切るのか、配信作品としてのエンタテイメント性も損なわないか、など、その挑戦のハードルの高さは計り知れない。山本は「登場人物たちの話に没入している時に起こるアクション(行動)と、それに付随する暴力性に関しては、感情的には理解できるように描かれていると思います」と語る。

「逆に言うと、ただ、過激さだけを消費するような必然性のないバイオレンスなどは、決して描かないということですね。表現としては過激なところも多々あって、でも、そこを変に遠慮してマイルドに薄めてしまうと、人間同士の感情の発露が弱まってしまう。迫真性をリアルに伝えるための最適なラインを常に探っていた感じですね。それがある一線を越えて露悪的になってしまうともったいないし、大切な娯楽的要素含めて、チームで相談しながらベストなバランスが実現できたと自負しています」(山本)

画像8(C)2025 Disney

シーズン1からシーズン2の撮影まで、約1年のスパンが空いた。山本は、モチベーションが途切らず、過酷な撮影を完遂できた理由を、座長の柳楽を筆頭にした、キャスト陣のおかげだと断言する。「柳楽さんは本当にワンシーン、ワンカットに込めるエネルギーがすごくて、その熱量の高さが、ほかのキャストたちにも伝わっていたように思います。スタッフもすごいものを撮っているなという実感が湧き上がる瞬間が多かったですね」と、柳楽を中心に、熱量が広がっていた現場の様子を明かす。

ガンニバル」シーズン2(全8話)は、ディズニープラスの「スター」で、3月19日に配信。

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