多毛症の女性が、ヒゲを生やしてありのままに生きる真実の物語「ロザリー」5月2日から公開
2025年2月5日 11:00

フランスに実在したヒゲを生やした女性から着想を得た、第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門出品作で、クィア・パルム賞にノミネートされた映画「ロザリー」が、5月2日から公開される。ポスター、場面写真、予告編が披露された。
「魅力的なエンパワーメント物語」(The Guardian)として話題を呼んだ本作は、実在の女性、クレマンティーヌ・デレに着想を得て生まれた、ヒゲを隠すことをやめ、ありのままに生きた一人の勇気ある女性の物語。監督・脚本は、前作「ザ・ダンサー」(16)が第69回カンヌ国際映画祭同部門への出品・ノミネートを果たし、鮮烈なデビューを飾ったステファニー・ディ・ジュースト。コンプレックスを抱えながらも愛を信じる女性を描く。ロザリー役には、フランソワ・オゾン監督作「私がやりました」(23)で脚光を浴びた新進女優、ナディア・テレスキウィッツ。ロザリーの夫・アベル役には、「ピアニスト」(01)、「ポトフ 美食家と料理人」(23)などのフランスの名俳優、ブノワ・マジメル。
生まれた時から多毛症に悩まされるロザリーは、その特別な秘密を隠して生きてきた。田舎町でカフェを営むアベルと結婚し、店を手伝うことになった彼女はある考えがひらめく。「ヒゲを伸ばした姿を見せることで、客が集まるかもしれない」始めは彼女の行動に反対し嫌悪感を示したアベルだったが、その純粋で真摯な愛に次第に惹かれていく。

予告編では、体毛をひた隠しにして結婚したロザリーが借金を返すためひと肌脱ぎ、「ヒゲのマダムがいる」ことを売りにカフェを繁盛させるシーンをとらえた。自分らしく生き、ありのままで愛されたいというロザリーの姿勢は、閉鎖的なコミュニティの小さな村では良くも悪くも周囲に波紋を呼ぶことに。ラストの「これは、ありのままに生きた一人の女性の、勇気ある物語」というナレーションが、彼女の切なる希望が込められた未来を予感させる。5月2日、新宿武蔵野館ほか全国公開。
父が亡くなり、虚無感と焦燥感を抱える中、「髭の生えた女性」として有名だったクレマンティーヌ・デレという女性が私の心を掴みました。見せ物となるのを拒絶し、一人の女性として人生を歩む欲求を誰よりも持っていたことを知り、時代の偏見に抗い女性らしさを貫く主人公・ロザリーが誕生しました。他人と自分を愛することがロザリーの闘いです。本作を通して無条件の愛、自己受容・自己創造の自由を描くために、髭が不可欠な要素となっています。
(C)2024 - TRESOR FILMS - GAUMONT - LAURENT DASSAULT ROND-POINT - ARTEMIS PRODUCTIONS
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