ザ・ダンサー
劇場公開日:2017年6月3日
解説
モダンダンスの先駆者として19世紀末のヨーロッパで一世を風靡したロイ・フラーの物語を、ミュージシャンで女優のソーコ主演で映画化。フラーのライバルとなるダンサーのイサドラ・ダンカン役で、ジョニー・デップとバネッサ・パラディの娘として知られるリリー=ローズ・デップが共演。女性のダンスが卑しいとされた時代に、バレエの殿堂であるパリ・オペラ座で踊るという夢をかなえるためアメリカからフランスへと渡ってきたロイ・フラーが、ドレスや光、鏡などを用いて新たなダンスを創作し、自らの信念と夢のために奮闘する姿を描いた。監督は、写真家としても活躍するステファニー・ディ・ジュースト。
2016年製作/108分/PG12/フランス・ベルギー合作
原題:La danseuse
配給:コムストック・グループ
スタッフ・キャスト
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2017年6月26日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会
この映画にバレエやコンテンポラリー・ダンスの知識なんて必要ない。これは “表現すること”に新たな風を吹き込ませた一人の女性にまつわる劇映画。容姿が淡麗というわけでも、手足が細くて長いわけでもなく、ましてや幼い頃からその道を学び続けたわけでもない。しかし彼女は常識をひっくり返す感性で観客に衝撃と興奮を与え、一躍、時代の寵児へと躍り出た。
世界的なミュージシャンでもあるソーコが主人公を、『ダンサー・イン・ザ・ダーク』のビョークを思わせるような奔放さと一途さと純真さで演じきる。その何事にも真正面から向き合うバイタリティには言葉を失うばかり。主人公フラーはまさに当時の人々の芸術に対する固定観念を木っ端微塵に破壊した女神であり、かつ革命家ともいえよう。観客としてその伝説のステージを目の当たりにできること、さらに彼女の内部に入り込み、表現に革命をもたらしたその精神構造や原風景までも垣間見ることができたことが何よりの収穫に思えた。
2023年1月18日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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19世紀後半のフランスのバレエは地に落ちていた。ドガの『踊り子』がそれを語っている。この時期も含めて、バレエと言えば、パリではなく、ロシアの各地であると知っておくべきだ。
従って、こう言ったアバンギャルドと言われる前衛的な踊りしかなかったのかもしれない。彼女はダンサーと言うよりは、実業家と言った方が良いと思う。
真実の彼女は、貴族をパトロンとして、地位を築き上げた実業家だったのだと思う。
本当にそうしたか分からないが、トウシューズを履かずにべた足で踊る映像を見ると、アバンギャルドと言えども、バレエとしては減点であろうと思う。トウシューズが履けないから、棒を持ってヒラヒラ付けて回ったと言う事だと思う。
日本でも落ち目の演歌歌手や一発屋の歌手が似たような演出をしたが、結局は続かなかったと記憶する。
僕の様な素人が見ても、彼女の踊る姿は、努力で勝ち取った才能による成功ではないと感じた。全て、運だと思う。
さて、彼女は投光器による光の演出にこだわった。しかし、どうやら、親の七光りにはかなわなかった様だ。
事実に基づく話だろうが、どこまで本当か分からぬ寓話だと思う。
加点出来る点はパトロンとの関係をあからさまにしている点だ。見る者の解釈を妨げていないって事と、親の七光りに勝てない破滅型の演出家と解釈している点だ。親の七光りの女優はトウシューズを履いて踊っていた(本人かどうかは分からないが)真実はもっとドロドロしていたのだと思うが。
2018年6月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
19世紀末、創作ダンスでパリのオペラ座に立ったロイ・フラーの伝記。
創作ダンスという概念がなかった時代、単身アメリカからフランスに渡り、独創的な踊りで人気を博す。
この踊り方は体力を消耗するので大変。
2018年1月1日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
冒頭のサロメごっこで期待が高まったが、全体を通して退屈でした。
焦点をどこに定めたら良いのか、見所がわからないままに終わった感じです。
美術や衣装、間口を利用した映像はよかった。
リリー=ローズ・デップは他の作品でも見てみたいですね。