成田凌「生半可な気持ちじゃできない」 片山慎三監督とのタッグに強い覚悟【第37回東京国際映画祭】
2024年10月30日 15:00

第37回東京国際映画祭のコンペティション部門に選出されている「雨の中の慾情」が10月30日、東京・日比谷のTOHOシネマズ日比谷で公式上映された。「さがす」「ガンニバル」の片山慎三監督が、つげ義春氏の短編漫画を、独創性あふれるラブストーリーとして映画化した最新作。昭和初期の日本を感じさせるレトロな町並みが多い台湾中部の嘉義市にてほぼ全編ロケを敢行した日台共同制作作品で、2人の男と1人の女の切なくも激しい性愛と情愛を描き出す。
上映後には、主演の成田凌、共演する中村映里子と李杏(読み:りーしん)が登壇し、観客とのティーチインに応じた。「朝早くから見る映画ではないと思いますし、(劇場に)入ったとき、皆さんのお疲れムードを感じました」と笑いを誘った成田は、「見ていただいた通り、片山さんとのお仕事ですから、生半可な気持ちじゃできない。でも、この仕事をしていたら、こういう作品にこそ出たいと思うし、エネルギッシュな映画になった」と本作への強い覚悟を示していた。


成田が演じるのは、売れない漫画家で、艶めかしい魅力をたたえた福子にひかれる漫画家・義男という役どころ。「ブレない点は、とにかく福子が好きだという気持ち。それが強過ぎるがゆえ、地に足がついていない。自分が見たい願望や、受け入れないといけない現実も含めて、この作品はラブストーリーなので」と語り、「義男がどういう人間なのか、走り方で表現するため、監督とも意見が一致して、ひじを曲げない走り方をした」と、細部にわたる役作りを明かした。


主人公を魅了する福子を演じた中村は、「私にとって、すごく特別で、かけがえのない作品」と思い入れは格別。片山監督の初長編作品「岬の兄妹」のオーディションに参加した縁があり、監督からのオファーを快諾したといい「いただいた台本には、想像しづらい部分もあったが、どんどんパワーアップしていく片山さんとだったら、絶対に飛び込んでみたいと思った」と振り返る。福子は汗かきという設定で「顔にオイルをいっぱい吹きつけました。福子のキャラクターのポイントになっている」と、やはりディテールにこだわる役作りが行われたという。

森田剛演じる自称小説家の男・伊守の妻役を務めた台湾出身の李杏は、「岬の兄妹」が台湾で公開されたタイミングで、片山監督と出会ったといい「大事なご縁なので、躊躇なく今回のオファーをお受けした。『岬の兄妹』のストーリーテリングの巧みさ、映像の強烈さに感銘を覚えていた」。また、「片山監督は事前の準備が万端なので、撮影が始まると、とても順調。日本の皆さんはプロフェショナルで、言語の問題もありませんでした」と話していた。
第37回東京国際映画祭は、11月6日まで開催。「雨の中の慾情」は、11月29日からTOHOシネマズ日比谷他全国で公開される。
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