始球式が話題の中条あやみに、江口のりこが「最後はバシッと決める女」と絶妙ツッコミ!
2024年4月13日 09:00
本作は、“尼ロック”の愛称で親しまれる「尼崎閘門(あまがさきこうもん)」で水害から守られている街、兵庫・尼崎市を舞台に、年齢も性格も異なる“ツギハギだらけ”の家族を描いた人生賛歌。リストラで実家に戻ってきた39歳独身の娘・近松優子役を江口、優子の父の再婚相手・近松早希役を中条、優子の父・近松竜太郎役を笑福亭鶴瓶がそれぞれ演じ、中林は優子のお見合い相手役で共演した。
満席の観客からステンディングオベーションで迎えられた4人。江口は「朝早くからありがとうございます。ご苦労様です」と9時からの上映に駆けつけた観客を労い、中条も「平日の朝の早い時間からありがとうございます。皆さんよっぽどお暇なんやと思います(笑)」と笑わせる。
前日の4月11日、阪神甲子園球場で行われた始球式で変則的な投球フォームを披露した中条は、「お騒がせしております」と恐縮。中林から「(昨日のハプニングは)ネタでやったん? 本気?」と聞かれたことを明かし、「『あまろっく』を背負って甲子園のマウンドに立ってると思ったら舞い上がってしまって。左足を上げて練習していたのに、本番では右足を上げてしまって、『あれ?投げられへん』と思ってパニックになってしまいました」と苦笑いした。
江口はそんな中条に「最後はバシッと決める女なんで」と絶妙な突っ込みを入れ、「(中条は)気持ちが柔らかくて、全てを受け入れてやってみる姿勢がすごい。すごくお茶目で、面白いことが大好きな人で。皆さんが思ってるイメージ以上にやんちゃな人です」と人柄を語った。
江口扮する優子に恋をする南雲役を演じた中林は、「今日、撮影から1年ぶりに再会したのでドキドキしてます。大好きだったので」とコメント。「皆さんも気づいてらっしゃると思いますが、江口さんは笑顔がめちゃくちゃ可愛いんです。その笑顔にキュンキュンしてしまって。南雲なのか自分かわからなくなるぐらい」と話すと、江口は小さな声で「すごく嬉しいですね」とはにかんだ。
「尼崎での撮影だったので、大阪の実家から通って撮影に参加していた」という中条は、「テンポの良い会話劇がこの映画の魅力なので、会話のテンポが重要だと思って、お母さんに本読みの練習相手をしてもらっていました」と告白。
劇中、ボートに乗るシーンについて江口は、「最初はなんでこんなに練習しなあかんの?と思ってめっちゃ嫌やったんですけど、やってみたらすごく楽しくて。撮影の辛さやしんどさをボートの練習が癒してくれました」と振り返った。
映画の舞台となった尼崎市ついて、中村監督は小学校6年生まで尼崎に住んでいたこと、6年前に大きな台風が関西を襲った時に尼崎は「尼ロック」があったから被害が少なかったという記事を読んだことを明かし、「存在すら知らなかったので調べてみたら大切な施設だとわかって。隠れた英雄的なひっそりと街を守っている感じが“お父ちゃん”ぽいなと思いました」と着想を得たきっかけを語った。
さらに、中村監督は「2時間丸々関西弁でしゃべってる中条さんが見たかった。東京ガールズコレクションではなく三和商店街を歩いてほしかった」とキャスティングについて明かし、会場の笑いを誘った。
絶大な存在感を放った“お父ちゃん”こと鶴瓶について聞かれた中条は、「本当に仏様みたいな方で。江口さんがずっと『師匠いいな』と言ってました」と笑顔。江口も「『これ何待ち~?』とか『みず~』とか思ってることを鶴瓶さんが言っても、笑いになって誰も嫌な気持ちにならないのがすごい」と敬服した。
最後に江口は映画について、「めっちゃわかりやすい話だと思うので、たくさんの人と一緒に観ていただけると嬉しいです」と語り、中条も「テクノロジーが進化している現代で、家族って大変やし、アナログに関係をつくっていかないといけないめんどくさいところがある。でも、そういうところも幸せなんだと感じてもらえる作品だと思います」とアピールした。
「あまろっく」は兵庫県で先行公開中、4月19日から東京・新宿ピカデリーほか全国公開。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。