真田広之「SHOGUN 将軍」撮影は、まるでディズニーランドのアトラクション? “歴史マニア”田村淳と対談
2024年3月5日 12:00
真田広之が主演・プロデューサーを務め、ハリウッドの制作陣が戦国時代の日本を描くドラマシリーズ「SHOGUN 将軍」の第1・2話が、ディズニープラスの「スター」で独占配信中だ。このたび、真田と、城好き・時代劇好きとして知られる田村淳による対談が実現。「正しい日本文化を世界に伝えたい」とこだわりを追求した真田と、歴史マニアとして幅広い知識をもつ田村が、本作の魅力を熱く語り合った対談映像(https://youtu.be/ZJz_o5EK9dc?si=gdnhOSju2jMS8UPu)が公開された。
開口一番「一気に引き込まれました」と声を弾ませる田村は、「僕はどちらかというと、時代劇とか戦国時代もたくさん見てきていて、『SHOGUN 将軍』をこの規模でこういう風に描いてくれて、ありがとうと思いました」と、時代劇愛好家の立場から、作品に引き込まれた魅力を語る。時代劇になじみが薄いマネージャーと一緒に鑑賞したといい、「どのぐらいハマってくれるんだろうと思ったら『すごく面白い』と」と、誰もが楽しめる要素があると熱弁した。
この発言に対し、真田は本作制作の際に、時代劇ファンになじみのある昔ながらの作り方、若い世代を意識した現代ナイズな作り方、そのどちらも選ばないよう意識したと振り返り、「今回は、流行り廃りとかトレンドな表現を一切省いて、王道でいこう、そう決めていた」と断言。「(王道を歩むことで)世界中のお客さんに理解しやすく、そして楽しんでもらう。日本文化を垣間見てもらうと同時に、日本の時代劇通の人にも納得してもらえる。その両方を網羅したいというのが、プロダクションの狙いになった」と、制作時の思いを明かした。
そして、田村が本作で「すごいと思った部分」について話が及ぶと、「ずっと日本で制作された日本目線の戦国時代を見てきて、それで虜になった人間なんですけど、海外の視点だとこうなのかという視点が加わることで、この戦国時代がますます面白くなった。そのきっかけを僕は『SHOGUN 将軍』からもらった」「ポルトガルとイギリスが、僕たちからしたら、ともに外国なんだけど、この2国は日本に来て、こういう風に思い合っていたんだという視点が、また更なる深みみたいなのが出てきて」と、新たな視点を提示する本作のオリジナリティに舌を巻く。
そんな田村の熱意を受け取り、真田も「日本でこれから制作されるものへの刺激にもなればうれしいですし、もう未来に対しての大きな足がかりといいますか、布石になれば、やった甲斐はあるのかなという気はしています」と、誇らしげな表情。本作の中心人物である、英国人航海士のジョン・ブラックソーン(後の按針/コズモ・ジャービス)の目線でも表現される日本の姿や、当時の日本が国際社会でどんな立場に立たされていたのかという描写。これまでの時代劇とは異なる視点で進んでいく物語に注目だ。
さらに、ふたりの対談では、本作の制作秘話について触れられる場面も。真田の意向で、日本から時代劇のスペシャリストを招集し、一切の妥協なしで進められたが、同時に、「これぞハリウッド流」ともいえる大規模なセットを駆使した撮影も敢行されている。
「CGになるだろうと思ったら、丸々嵐のなかで揺れる船を実寸大で作って、空中に浮かして、もうガンガン動かすんですよ。そこに実際の役者やエキストラを入れちゃって、上からウォータータンクでドーンって、実際に水を流して。もう、まさにディズニーランドのアトラクションかよって(笑)。みんな命がけでカメラマンも命綱をつけて、ハンディカメラで追っかけて」と、身振り手振りを交えて語る真田の表情からは、確かな手応えと達成感がひしひしと伝わってくる。
田村も「日本の小さな港町も結構な尺を使って、しかもあそこに大きな船があってという。何気ないけど、いままでこんなに贅沢にひとつの町を撮ったって、僕はあんまり記憶にないんですけど。あれがあるから、こういう空気感のところで起こっている話なのかと没入できたというのはすごい新鮮」とコメント。日本の時代劇とはまた違った、ハリウッドと日本の制作陣のコラボレーションだからこそ生まれたシーンの数々にも注目したい。
「SHOGUN 将軍」の第1・2話は、ディズニープラスの「スター」で独占配信中。以降毎週1話ずつ配信される(最終話は4月23日配信予定)。
※次の項目は、第1・2話のネタバレとなりうる箇所がありますので、未見の方は十分にご注意ください。
大坂城で囚われの身になっている虎永(真田)は、家臣の樫木藪重(浅野忠信)に、按針と虎永の正室・桐の方(洞口依子)を領地・網代に連れていくように命じる。その一方で、虎永もまた大老たちの監視の目をかいくぐり、大坂城から脱出する策を講じていた。極めて厳重な警備を突破しなければならず、仮に城を出られたとてすぐに追っ手が来ることは間違いない状況で、虎永と家臣たちがとった行動とは――?
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