スーパーパワーを手にするのに超人である必要はない マーベルを再構築する異色のヒーローを描く「マダム・ウェブ」
2024年2月19日 12:00
マーベル初の本格ミステリーサスペンス「マダム・ウェブ」では、ごく普通の人間である主人公キャシー・ウェブ(後のマダム・ウェブ/ダコタ・ジョンソン)が、ある日突然、予知能力を目覚める姿が描かれる。メガホンをとったS・J・クラークソン監督が、「この作品のテーマのひとつは、スーパーパワーを手にするのに超人である必要はないということです」と語る通り、この記事では、異色のヒーロー誕生の裏側に迫る。
マダム・ウェブは、原作コミックに、未来予知でスパイダーマンを救う重要なキャラクターとして登場。本作では、マダム・ウェブ誕生の物語が紡がれる。ニューヨークで救急救命士として働くキャシーは、ひとりでも多くの命を救うため、日々奮闘していた。ある時、救命活動中に、生死をさまよう大事故に巻き込まれたキャシーは、それ以来、デジャブのような奇妙な体験を重ねる。自分に何が起きているのか戸惑うキャシーだったが、偶然出会った3人の少女たちが、黒いマスクの男に殺される悪夢のようなビジョンを見る。それが未来に起きる出来事だと確信したキャシーは、少女たちを助けることを決意する。
原作コミックでは、ミステリアスかつ得体の知れない存在として描かれ、生い立ちが明かされることはなかったマダム・ウェブ。本作は、彼女が予知能力という心理的パワーを駆使して、人々の運命を紡いでいく、重厚なオリジンストーリーとなっている。クラークソン監督が、「ほかのスーパーヒーローとは一線を画します」と指摘する通り、彼女は、スパイダーマンやヴェノムらとは異なる性質を持っている。
クラークソン監督は、「ほとんどのスーパーヒーローのパワーは強さと機敏性に由来しますが、マダム・ウェブのパワーは心理的なものなのです」と明かす。彼女が手に入れたのは、壁を登ったり、糸でスイングしたり、何かを破壊する能力ではなく、“未来を視る”という予知能力。ごく普通の人間だったキャシーは、その能力に翻ろうされながらも、未来を変えようと行動する。ジョンソンも「普通の人々がヒーローになるというコンセプトがとても好きです」と、クラークソン監督に賛同する。
さらにジョンソンは、「この映画には、マーベルの世界を再構築できるチャンスがありました」といい、「その世界は、第一に、女性たちによって率いられ、女性たちによって作られたものです。だからこそ、キャラクターたちはリアルで、厄介で、複雑で、とてもパワフルなのです」と、力強く語る。
キャシーは、救命救急士として第一線で働き、若く活動的だが、人には見せられない弱さも持っている、まさに等身大のキャラクター。「女性のスーパーヒーローのパワーが心(マインド)であるという設定にとても惹かれました」というジョンソンは、「3人の少女との関係性や、彼女たちが本来の姿を発見する手助けをしながら、少女たちの母親的な存在になっていく過程にも興味を抱きました」と、普通の女性が3人の少女たちを助けながら、自身も成長していく物語だと伝えた。
クラークソン監督も、「スーパーパワーを手にするのに超人である必要はない」というテーマに加え、もうひとつのテーマは「エンパワーメント」だと明かす。「映画全体を通じてエンパワーメントがテーマなのは、それぞれが自分自身を旅するからです。キャシーは未来を受け入れるために自分の過去を知る必要がありますし、少女たちはそれぞれ、自分も知らなかった強さを自分が持っていたことを知ることになります」。
「マダム・ウェブ」は、2月23日に全国公開される。
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