若葉竜也、東欧15カ国で主演映画公開に感無量 伊勢谷友介は俳優復帰後初公の場
2024年2月19日 20:30
映画「ペナルティループ」の完成披露上映会が2月19日、新宿武蔵野館で開催され、主演の若葉竜也、共演の伊勢谷友介、山下リオ、ジン・デヨン 、荒木伸二監督が登壇。大麻取締法違反(所持)の罪で起訴され、懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を受けた伊勢谷は、本作で3年ぶりに映画復帰。この日、俳優復帰後初めて公の場に登場した。
本作は「人数の町」の荒木伸二監督がオリジナル脚本で挑むタイムループサスペンス。最愛の恋人の唯を素性不明の男・溝口(伊勢谷)に殺された岩森(若葉)は、自らの手で犯人に復讐することを決意。綿密な計画を立て、完璧に復讐を実行したはずだったが、翌朝目覚めると、周囲の様子は昨日のままだった……。
主演を務めた若葉は、オファーを受けた際「ちょうどコロナ禍で、メディアを見ても俳優さんやタレントさんがみんな揚げ足を取られて保守的な世界になっている空気があって、自分のなかにふつふつとした怒りや破壊衝動みたいなものが溜まっていた時期だった」と振り返ると「マネージャーがこの作品の台本を持ってきて『めちゃくちゃな映画を一緒に作りませんか?』と言われた気がしました。同志がいてくれたんだと思えた。最初は内容が分からなくて『何のこっちゃ』と思ったのですが、今まで触ったことがないような手触りのものだった」と作品に引き込まれたという。
一方、若葉演じる岩森の復讐相手・溝口を演じた伊勢谷は「ここでも俺は罰せられるんだなって思った」と語ると「だから(劇中でタイムループして)10回殺されるのは仕方ないと思ったのですが、途中でさすがに(殺されるのは)嫌になりました」と発言し会場を笑わせる。
本作で若葉と伊勢谷は初共演を果たした。伊勢谷は「役者同士って自分の周辺は自分の仕事なので、特に相手に相談しながらやることはまったくないのですが、この方は何も気にせずに『伊勢谷さん、これどうやったらいいと思いますか?』って普通に聞いてくる役者なんです」と若葉の特性に触れると「僕はその姿勢が本当に嬉しかったし、僕が言ったことを素直にやってしまうような、とても柔軟性のある役者なんです。僕もこうありたいと思ったし、尊敬しながらお芝居ができました」と賞賛する。すると若葉は「僕は無自覚なんですよね」とつぶやくと「そっちの方がいいかなと思ってやっているだけで、伊勢谷さんに限らず、スタッフに聞くこともあります」とスタンスを語っていた。
メガホンをとった荒木監督は、オリジナル作品で臨んだことに「僕はなるべく新しいことにチャレンジしたいと思っている人間で、前作からスタッフもキャストもみんな違う人になっている」と常にチャレンジして進化していくことを大切にしていると明かすと「いま2024年ですが、これから10年はこの映画のように、事務所を辞めた人、事務所を自分で作った人、しばらくぶりに復帰した人、国境をまたいできた人……全員自分に責任を持っていて、どの発言をしても自分で責任を持たなければいけない人たちが活躍する」と断言する。
さらに司会者から本作がアルメニア、アゼルバイジャン、エストア、ベラルーシなど東欧15カ国での公開が決定したことが発表されると、若葉は「この台本に着手したときから、日本という国を意識しつつも、その先にワールドワイドで展開したいという思いがありました。だからこそセリフの量を極限まで少なくしようという試みにもチャレンジしたんです。ここからがスタートです」と熱い思いを吐露していた。
「ペナルティループ」は、3月22日に東京の新宿武蔵野館、池袋シネマ・ロサほか全国公開。
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