アダム・マッケイ監督、ロバート・パティンソン主演映画を中止に
2023年12月12日 11:00
ヒットメーカーのアダム・マッケイ監督が、ロバート・パティンソン主演映画「Average Height. Average Build(原題)」の製作中止を発表した。
同作は、商売をしやすくするためにロビイストを雇って法律を変えようとする殺し屋の物語。殺し屋役にパティンソン、ロビイスト役にエイミー・アダムス、さらにロバート・ダウニー・Jr.、フォレスト・ウィテカー、ダニエル・デッドワイラー(「ザ・ハーダー・ゼイ・フォール 報復の荒野」)ら豪華俳優陣が集結。Netflixが権利を獲得していた。
だが、マッケイ監督は中止を決定。「気候変動が大きく悪化したため、アダム・マッケイは次回作を気候関連のプロジェクトにすることを決め、『Average Height, Average Build』の監督をしないことにした」と広報は説明している。
マッケイ監督といえば、かつてはコメディ俳優のウィル・ファレルとタッグを組み、「タラテガ・ナイト オーバルの狼」や「俺たちニュースキャスター」といったおバカ映画を手がけていたが、リーマンショックを題材にした「マネー・ショート 華麗なる大逆転」をきっかけに、シリアス路線に転向。レオナルド・ディカプリオとジェニファー・ローレンスが共演した「ドント・ルック・アップ」も、彗星の地球激突という危機を描きながら、地球温暖化に何ら対策を講じない人類を風刺する内容となっている。
マッケイ監督が豪華キャストを揃えた風刺映画を棚上げし、温暖化に関するドキュメンタリーを優先したのは、それだけ危機感を募らせている証拠といえるかもしれない。