アカデミー賞有力候補「哀れなるものたち」 エマ・ストーンら豪華俳優陣がNYプレミアに
2023年12月11日 17:00
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第80回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で金獅子賞(最高賞)に輝き、アカデミー賞の有力候補の一角とされる「哀れなるものたち」(2024年1月26日公開)。同作のニューヨークプレミアがこのほど行われ、主演のエマ・ストーン、ヨルゴス・ランティモス監督、マーク・ラファロ、ウィレム・デフォー、ラミー・ユセフら豪華キャスト・スタッフが出席した。
ハリウッドにおける歴史的な大規模ストライキが明けた後の実施だけに、マスコミからも注目を集めた本プレミア。ストーンとは10代のころからの友人という人気歌手、テイラー・スウィフトも登場し、大きなに盛り上がりをみせた。
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「女王陛下のお気に入り」のヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンが再びタッグを組み、スコットランドの作家アラスター・グレイの同名ゴシック小説を映画化。プロデューサーも務めるストーンが純粋無垢で自由奔放な主人公ベラを熱演し、天才外科医ゴッドウィンをウィレム・デフォー、弁護士ダンカンをマーク・ラファロが演じる。「女王陛下のお気に入り」「クルエラ」のトニー・マクナマラが脚本を担当した。
不幸な若い女性ベラは自ら命を絶つが、風変わりな天才外科医ゴッドウィン・バクスターによって自らの胎児の脳を移植され、奇跡的に蘇生する。「世界を自分の目で見たい」という強い欲望にかられた彼女は、放蕩者の弁護士ダンカンに誘われて大陸横断の旅に出る。大人の体を持ちながら新生児の目線で世界を見つめるベラは時代の偏見から解放され、平等や自由を知り、驚くべき成長を遂げていく。
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現地時間12月6日に行われたニューヨークプレミア。主演・製作のエマ・ストーンは本作の物語について「1人の女性の自己発見の物語」としたうえで、自身が演じた自由奔放で好奇心旺盛な役どころと、鑑賞者によって受け取り方が変化する本作の魅力を詳述する。
「(主人公の)ベラは彼女自身から生まれた存在ですが、いろんな経験に積極的かつ興味津々で、大胆な女性です。彼女のキャラクターは私のお気に入りで、とても想像をかき立てられました。この作品は人によっていろんな受け取り方ができますが、それ以上に多くの疑問を投げかける映画かもしれません」(ストーン)
さらにヨルゴス・ランティモス監督は、「自分自身の視点で世界を体験する女性の物語です」と定義づける。そして、早くも称賛の声が相次ぐ本作への自信をのぞかせつつ、キャスト陣へ惜しみない賛辞を送った。
「キャストの皆さんは素晴らしかった。私たちはお互いに多大な信頼を置き、一緒に取り組みました。このチームを続けたいとさえ思います。私は映画の撮影中に緊張していましたが、キャストの皆さんはリハーサルの時から大いに楽しんでいました。映画そのものがとても面白い作品なので、(私自身も)色々と考えをめぐらせることは非常に楽しかったです。(この映画を観た方が)私たちがどのように社会や社会常識を作り、それぞれの経験や背景など様々なことに興味関心を持ってくれると嬉しく思います」(ランティモス監督)
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「哀れなるものたち」は8日(現地時間)にアメリカ4都市9劇場で公開され、週末の3日間で興行収入約64万4000ドル(館アベレージ:約7万2000ドル)を稼ぎ出した。この館アベレージは、より少ない館数で公開した「アステロイド・シティ」(6劇場)、「ボーはおそれている」(4劇場)に次ぐ2023年3位の成績だ。
さらに、2022年のアカデミー賞作品賞に輝き、10劇場でアメリカ公開された「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」のオープニング興行収入約50万1305ドル(館アベレージ:約5万130ドル/全世界最終興収約1億3940万ドル)を超える結果となった。
批評家、観客からの評価も上々で、辛口批評サイト「Rotten Tomatoes」では批評家スコア93%支持、観客スコア91%支持(ともに12月11日時点)となっている。
「哀れなるものたち」は、24年1月26日公開。
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