石原さとみ主演「ミッシング」に中村倫也、青木崇高、小野花梨らが参加 「この映画が人の心に優しく寄り添えるものになって欲しい」
2023年11月30日 08:00
石原さとみが主演を務め、「ヒメアノ~ル」「空白」の吉田恵輔監督(※「吉」は“つちよし”が正式表記)がメガホンをとる「ミッシング」に、中村倫也、青木崇高、森優作、小野花梨、細川岳らが出演していることがわかった。
出産後初の映画撮影として1年9カ月ぶりに芝居に臨んだ石原が演じたのは、“我が子が失踪し極限まで翻弄されていく母親役”。石原は「今だからできる」と語り、これまでのイメージを一新させる新境地に体当たりで挑んだ。吉田監督はオリジナル脚本も手掛け、雑音溢れる世の中で生きる人々が抱える問題をえぐり出し、失ってしまった大切なものを取り戻していくさまを、リアルにかつ繊細に描き出す。
ある街で起きた幼女の失踪事件。あらゆる手を尽くすも、見つからないまま3カ月が過ぎていた。娘・美羽の帰りを待ち続けるも、少しずつ世間の関心が薄れていくことに焦る母・沙織里。夫・豊との温度差から、夫婦喧嘩が絶えず、唯一取材を続けてくれる地元テレビ局の記者・砂田を頼る日々だった。
そんな中、娘の失踪時、沙織里が推しのアイドルのライブに足を運んでいたことが知られると、ネット上で“育児放棄の母”と誹謗中傷の標的となってしまう。世の中に溢れる欺瞞や好奇の目に晒され続けたことで沙織里の言動は次第に過剰になり、いつしかメディアが求める“悲劇の母”を演じてしまうほど、心を失くしていく。
一方、砂田には局上層部の意向で視聴率獲得の為に、沙織里や、沙織里の弟・圭吾に対する世間の関心を煽るような取材の指示が下ってしまう。それでも沙織里は「ただただ、娘に会いたい」という一心で、世の中にすがり続ける。
中村が演じるのは、地元テレビ局の記者・砂田役。青木は沙織里の夫・豊役で出演し、何を考えているのかわからない沙織里の弟・圭吾役を森、砂田の後輩の新人記者・三谷役を小野、飄々とした態度で取材中も緊張感がないカメラマンの不破役を細川がそれぞれ担う。失踪してしまう沙織里の娘・美羽役は有田麗未が演じるほか、砂田の上司役で小松和重、圭吾の職場の先輩役でカトウシンスケ、砂田の後輩記者・駒井役で山本直寛が出演。失踪事件の担当刑事・村岡役は柳憂怜が務め、沙織里と圭吾の母親役は美保純が演じる。
中村は「理想と現実を同じ地平に存在させることは難しい。そんな一筋縄では行かないもどかしさを乗せて、砂田という役を演じました」と撮影を振り返り、「この作品でそっと置かれている、人間の美しさが私は好きです」とコメント。
一方、青木は「『この夫婦に、これからも希望の光がさし続けますように』 撮影が終わり、役柄から離れても、そう願っている自分がいます」と役への想いを明かし、「この映画が人の心に優しく寄り添えるものになって欲しいです」と語った。
「ミッシング」は2024年全国公開。キャストのコメント全文は以下の通り。