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「正欲」二村ヒトシ、映画.com編集部がトーク 「認知のグラデーションも描く」「自分は大丈夫だと思っている人にこそ見てほしい」

2023年11月22日 10:00

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「正欲」
「正欲」
(C)2021 朝井リョウ/新潮社 (C)2023「正欲」製作委員会

TOKYO FMほか全国38のFM局のオーディオコンテンツプラットフォームで、スマートフォンアプリとウェブサイトで楽しめるサービス「AuDee(オーディー)」 と映画.comのコラボ新番組「映画と愛とオトナノハナシ at 半蔵門」。作家でAV監督の二村ヒトシと映画.com編集部エビタニが映画トークを繰り広げる。

今回の作品は、朝井リョウ氏による同名小説を、監督・岸善幸、脚本・港岳彦稲垣吾郎新垣結衣磯村勇斗佐藤寛太東野絢香らの共演で映画化した「正欲」。家庭環境、性的指向、容姿――様々に異なる背景を持つ人たちを同じ地平で描写し、人が生きていくための推進力とは何かを問いかける。

二村は「原作も読んで面白かった。今やるべき映画だと思った」、エビタニは「考えさせられる映画。見にくい人も多いとは思うけれど、知らないことを知れて、(登場人物に)どう自分の感情を重ねるか考えられる」と感想を語る。

新垣結衣が演じる夏月、磯村勇斗が演じる夏月の同級生、佳道ら特別な性的指向を持つ登場人物を描くことについて、二村は「変態という言葉がありますが、すべての人間の特殊な欲望に関わる言葉であって、僕は罵り言葉という意味では使いません」と前置きし、「あらゆる人間は変態だ」と断言する。

一方で、稲垣吾郎が演じる、エリート検察官ではあるが、息子の不登校をきっかけに妻子と別居することになる寺井啓喜については「寺井は正義、正しさが彼の軸。寺井はマジョリティの一つの正しさしか見えていないから、妻子に見放されてしまったと思う」(エビタニ)、「もちろん悪い人ではないけれど、頑固。自分の世界の外に別の世界があるとはわからない、わかろうとする感度がない人かも」(二村)と指摘する。

二村は初めに小説を読んだ印象から、稲垣や新垣ら、一般的に美男美女として認識されている俳優が演じることに若干違和感があったと明かすが、エビタニが「こんなに表情のない新垣さんは初めて見た。水しぶきが上がるときだけ笑顔が見られる、素晴らしい演技だった。(美形だからこそ)普通にしてればモテるのに、なんで彼氏作らないの?と言われてしまうという役。それで、面倒くさくて契約結婚を選んだという設定には納得いく」と適役であることを強調し、二村を感心させていた。

その後、人間の欲望の種類の多様さ、それぞれの登場人物が自認する“異常”、そして犯罪となる小児性愛まで話題は及び、エビタニは「認知のグラデーションも描いている。理解はしなくていいと思うけど、どう許容するかが私たちに求められていると思う。その一つの線引きとして法律がある」と持論を語る。最後に二村は、「変態の友達のいない人、普通の結婚をしようとしている人、自分の歩いている道の先に正しい未来があって、自分は大丈夫だと思っている人にこそ見てほしい。人間は人間である以上、誰も大丈夫ではない」と呼び掛けた。

トーク全編はAuDee(https://audee.jp/voice/show/55260)で聞くことができる(無料配信中)。次回はライアン・ゴズリングミシェル・ウィリアムズが夫婦役を演じ、愛の始まりから終わりを描く「ブルーバレンタイン」(10)を取り上げる。


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