妻への疑念から、家に隠しカメラを設置した夫 “愛すること”を描く「ホゾを咬む」特報、先行入手
2023年10月9日 09:00
妻への疑念から、家に隠しカメラを設置した夫を描く「ホゾを咬む」の特報、場面写真10点、キャストのコメントを、映画.comが先行入手。映像は、夫婦の日常が変質していくさまを、モノクロームでとらえている。
「後悔する」という意味のことわざ「臍(ホゾ)を噛む」からタイトルをとった本作では、小沢まゆが主演する短編映画「サッドカラー」がPFFアワード2023に入選するなど、国内映画祭で多数入選・受賞している新鋭・高橋栄一(※高は、はしごだか)が監督・脚本を担当。高橋監督自身がASD(自閉症スペクトラム症)のグレーゾーンだと診断されたことに着想を得て、独自の切り口で「愛すること」を描いた。モノクロームの映像が怪しさと品格を備え、独特な間合いやセリフが見る者を異世界へと誘う。
不動産会社に勤める茂木ハジメは、結婚して数年になる妻のミツとふたり暮らしで、子どもはいない。ハジメはある日の仕事中、普段とは全く違う格好のミツを街で見かける。帰宅後にそのことを聞くが、ミツは外出していないと言う。ミツへの疑念が湧き、行動を掴めないことへの苛立ちから、ハジメは家に隠しカメラを設置。自分の欲望に真っ直ぐな同僚、職場に現れた風変わりな双子の客など、周囲の人たちによって、ハジメの心は掻き乱されながらも、自身の監視行動を肯定していく。
「クレマチスの窓辺」「とおいらいめい」のミネオショウが主人公・ハジメを演じる。「少女 an adolescent(2001)」で、さまざまな国際映画祭で最優秀主演女優賞を受賞した小沢がハジメの妻・ミツ役を務め、プロデューサーも担当。そのほか木村知貴(「はこぶね」)、河屋秀俊(「れいこいるか」)が共演した。「劇場版 アンダードッグ」で第75回毎日映画コンクール撮影賞を獲得した西村博光が撮影監督を担う。
「ホゾを咬む」は、12月2日から東京・新宿のK's cinemaほか全国で順次公開。キャストのコメントは、以下の通り。
ハジメは好意を寄せている人だからこそ、よそよそしくなってしまう人なのかなと。パートナーと一緒にいても、好きとか言わない時期に突入したりすることってあると思うんです。好きって言いたくても、なんかタイミング違うなとか。家族や友達でも、言えなかった言葉が過去に沢山あって後悔して忘れての繰り返しで。言葉を選ぶのにとても慎重に、時間かかってしまうことってあるなぁと。
高橋監督は、独特の間とこだわりを持った監督ですね。撮影初日は驚きました。布団から起きるだけのシーンでそんな時間かかると思ってませんでした。こだわり爆発の初日でした。でも逆にそれで茂木ハジメがわかった気がしました。あぁ、ハジメは監督なんだなって。そのシーン、一瞬しか使ってないのがまた面白い(笑)。
本作は、登場人物が全員一癖も二癖もあって本当もどかしいんです。でもなんか可愛いんです。「ちいかわ」みたいなもどかしさあります。
静かでシュールな作品ですが、誰かにとっての「自分の為に作られた映画」であるなと思います。ぜひ劇場でご覧ください。
「信じる」と「疑う」はいつも背中合わせに同居していて、心を満たしたり掻き乱したりと、なかなか厄介な存在だとずっと思っています。そんな普遍的でありながらも手掴みできない「信疑」をテーマに、人と関係を築いていく難しさや愛おしさについて描きたいと思い、本作をプロデュースしました。
人は誰しも色んな顔を持っていて、相手によって仮面を着け替えながら生きています。私が演じたミツは、夫のハジメに疑いを持たれ監視される女性ですが、映画を見た人がミツの人物像を如何様にでも捉えられるように、余白のあるお芝居を心掛けました。
映画全体を覆う独特な雰囲気やリズムも特徴的で、他ではなかなか見ることのできない新感覚の日本映画が出来たと思っています。
ハジメが監視カメラというフィルターを通して妻を見つめ続けた先に、いったい何を見たのか。ぜひ映画館の暗がりでスクリーンを通して覗いてみてください。
リハーサル時からタイミングと間、独特のテンポ感を念頭に置き、監督と共演者の方とシーンを構築していきました。
出来上がった作品を見た時、もう一度見たいなぁと思いました。クセになってしまいそうな唯一無二の世界観を是非劇場でご堪能ください!
僕が演じる野老という男は暴力的であるとともに、純粋な愛情を持つ人物だと思いました。彼の中にある二面性を演じることは大変やり甲斐がありました。
監督の企画意図で「人と共存するためには、相手に対して不干渉でいようとすることが大事で、それこそが人を愛することだ」というのがありました。主人公のハジメはその掟を破ったことによってあんな目に遭うのだと考えました。野老自身、親や身近な人から過度に干渉されて、自分のやりたいようにやれなかった過去があったのではないか、そういったことを想像して役作りしました。
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