巨匠スコセッシはなぜ“先住民族の連続殺人”を題材にしたのか? 新作サスペンスを語る特別映像が披露
2023年10月6日 19:00
主演レオナルド・ディカプリオ、監督マーティン・スコセッシ、共演ロバート・デ・ニーロの注目作「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」(10月20日から劇場公開)の特別映像が、このほど披露された。
本作は実際に起きた“先住民族への連続殺人事件”を題材に描くサスペンス。「タクシードライバー」「ディパーテッド」などで知られ、世界トップクラスの巨匠であるスコセッシ監督は、なぜこのアメリカの暗部とも言える残酷な事件をテーマに据えたのか? 特別映像では、同監督自身が「語られてこなかった悲劇を伝えたいと思った」と明かす様子や、ディカプリオらのコメントをもとに明らかにしていく。
デビッド・グランによる同名小説を原作とする、真実の愛と残酷な裏切りが交錯するサスペンス。舞台は1920年代のオクラホマ州。アメリカ先住民族・オセージ族は、石油の発掘によって一夜にして世界でも有数の富を手にした。
白人たちはすぐにその財産に目をつける。すでに町に入り込んでいた彼らは、オセージ族を巧みに操り、脅し、財産を強奪し、やがて殺人に手を染めていく……。事件の過程と結末を、主人公アーネスト・バークハート(レオナルド・ディカプリオ)と、オセージ族のモリー・カイル(リリー・グラッドストーン)の夫婦の愛を通して描いていく。
スコセッシ監督とともに脚本を手掛けたのは、「フォレスト・ガンプ 一期一会」や「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」で知られるエリック・ロス。
映像の冒頭には、列車に乗りオクラホマへとやって来た主人公のアーネストが、叔父であるウィリアム・ヘイル(ロバート・デ・ニーロ)の家に迎え入れられるシーンが。さらにアーネストが、町で見かけたオセージ族の女性モリー・カイルに声をかけ、運転手として交流するという出会いの場面も。アーネストは持ち前のユーモアで、物静かなモリーを笑わせる。
そんな2人に、アーネストの叔父ヘイルが近づいてくる。結婚を勧めつつも、その裏には「石油の受益権のため」という目論見があった。アーネストとモリーはやがて夫婦となるが、町では不可解な殺人事件が発生し始める……。
莫大な富を生む石油の利権をめぐり、恐ろしくも悲しい事件が発生したわけだが、これはアメリカで実際に起きた出来事だ。「語られてこなかった悲劇を伝えたいと思った」と、スコセッシ監督は国の暗部に光を当てたことに言及する。
そのうえで、本作で重要なことは「友情や愛に生きる人々の身に、搾取や殺人が起きたことだ」といい、「彼らを正当に描くことで、悲劇の壮絶さを伝えたかった」と改めて強調する。主演を務めるディカプリオも「彼らの歴史は語るべきテーマだ」と話し、スコセッシ監督との撮影を「誠実に描くことを監督は常に意識していた」と振り返っている。
「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」は、10月20日から劇場公開。
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