大泉洋、母親役で共演した吉永小百合に「これからは息子役はずっとわたしで」と猛アピール!
2023年9月1日 16:02
山田洋次90本目の監督作となる映画「こんにちは、母さん」初日舞台挨拶が9月1日、丸の内ピカデリーにて開催され、主演を務める吉永小百合をはじめ、大泉洋、永野芽郁、宮藤官九郎、田中泯、YOU、枝元萌、そして山田監督が登壇した。
劇作家・永井愛の戯曲「こんにちは、母さん」を、山田監督が映画化した本作。吉永とは「母べえ」「母と暮せば」に続く「母」3部作の3作目の位置づけとなっており、現代の東京・下町に生きる家族が織りなす人間模様を描いた人情ドラマが描かれる。
映画上映後、大勢の観客で埋まった会場内。万雷の拍手で迎えられた吉永は「映画は映画館で観てくださいと日頃、申し上げているんですが、まだまだ暑い日々。大変な思いをしてこちらに来てくださったことと思います。感謝しております。本当にありがとうございます」とあいさつ。続く大泉も「映画の曲とともに、ここに出てきた時に、皆さまから温かい拍手をいただきまして。なんとも言えないしあわせな気持ちになりました。この映画が、今日をもって皆さまに届けられることが、本当にしあわせでございます」と晴れやかな顔を見せた。
そんなキャスト陣を笑顔で見守っていた山田監督は「今日は初日ということで。ここにいるメインキャストの皆さんが、それぞれ忙しいお仕事をやりくりして。こうしてそろって来てくださったこと、監督冥利(みょうり)につきます。ステキな初日をむかえたなという思いをしております」と晴れやかな顔を見せた。
1959年に松竹の「朝を呼ぶ口笛」でデビューして以来、吉永にとって本作は123本目の映画作品となる。そのことについて「60年以上の間、健康だったから、ここまで来られたんだと思います。すばらしい監督さん、スタッフ、キャストの皆さんにご一緒に引っ張っていただいたということで感無量ですね」としみじみ語る吉永は、「本当はここでやめようかなという思いもあったんですが、1、2、3で、外に飛び出すような数なんで。もう少しやってみようと思います」と意欲的なコメント。その言葉を聞いた会場内からも大きな拍手がわき起こった。
以前は「大泉洋からは吉永小百合は生まれない」と自虐的に語っていた大泉だが、今では「吉永小百合からは大泉洋しか生まれないと思っております」とキッパリ語るほどに吉永との母子役に手応えを感じている様子。「ですからこれからは、小百合さんが映画を撮る時は、どんな映画であっても、息子はわたしであってほしいなと思います。息子がいない映画であっても、裏設定で息子は俺であってほしい!」と熱い思いをせつせつと語る。
だがもし他の俳優が吉永の息子役をやることになったら……。「いいですよ。違う役者がやるというなら……決闘ですよ! 金払ってでもわたしがやります!」と猛アピール。だが、そんな大泉の熱い思いも、吉永の「これからよく考えてみます」という返答とともに玉砕。会場は笑いの渦に包まれたが、あらためて吉永が「(劇中で)ふてくされてソファで寝ている時に、お尻をポンとたたいたときに息子だと思いましたね。なんかムチムチしてかわいいんですよ」と付け加えるなど、会場を大いに盛り上げた。
一方、劇中では吉永演じる福江の孫娘・舞を演じた永野について「(永野)芽郁さんの映画はたくさん観ていて。とてもすばらしいお芝居をなさるのと、芽郁さんは8歳から、子役でやってらしたんですが、わたしは11歳なんで。その分、わたしはちょっと負けているわけですが」と軽妙に語る吉永。その言葉に永野は恐縮しつつも、「わたしも123作品目指します。頑張ります」と決意のコメント。「親は全部俺でね」とちゃちゃを入れた大泉に、永野は「考えときます」と返答。「誰もオッケーしない」とボヤく大泉の姿に、会場は大いに沸いた。
そんな吉永に対して、大泉から123本の赤いカーネーションをプレゼントすることになった。「撮影の時からずっとご一緒させていただいて。ずっとしあわせな時間でした。今日でとりあえずのひと区切りかと思うとさみしさでいっぱいです。先ほどはああいうことを申しましたが、またぜひお仕事をご一緒できたら。確かにどの作品でも息子というのはおかしいかもしれないと反省しております。家にやってくる配達員でも構いません。ぜひお仕事させていただけたら」と語る大泉は、「お母さん、ありがとうございました!」と感謝のコメント。対する吉永も「先ほどは大変失礼なことを申してしまいましたが、撮影中は本当に楽しくおしゃべりをさせていただいて。感謝しております」と返すなど、温かな雰囲気が会場を包み込んでいた。
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