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アメリカ国家機密リーク事件で逮捕された25歳の若者 FBI尋問音声記録を完全再現「リアリティ」11月18日公開

2023年8月25日 18:00

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<第2のスノーデン>として注目の的となった女性を描く
<第2のスノーデン>として注目の的となった女性を描く
(C)2022 Mickey and Mina LLC. All Rights Reserved.

劇作家ティナ・サッターの映画監督デビュー作「REALITY(原題)」が、「リアリティ」の邦題で11月18日から公開される。ポスタービジュアルと特報映像が披露された。アメリカ国家機密リーク事件で世界中を騒然とさせた女性のFBI尋問音声記録をほぼリアルタイムで完全再現してみせるという衝撃の試みで絶賛を集めた心理スリラーだ。

本年度ベルリン国際映画祭のパノラマ部門に正式出品された本作は、リアリティ裁判で公開されたFBIによる尋問音声記録の一部始終を、何気ない会話や息遣い、咳払いひとつに至るまで一言一句完全再現した。ある日、主人公リアリティがいつもと同じように買い物へ行き、帰宅したところを突然訪ねて来た2人のFBI捜査官。穏やかな口調でごくありふれた質問を繰り返す彼らとの日常的な会話は、リアリティ自身も気づかぬうちに、徐々に不穏な空気を帯びはじめる。

リアリティ裁判は、2017年、米国家安全保障局(NSA)の契約社員だった25歳のリアリティ・ウィナーが国家機密の漏洩で逮捕された事件の裁判。ロシアのハッカーによる2016年アメリカ大統領選への介入疑惑に関する報告書をメディアにリークしたという衝撃的なものだった。「トランプ大統領誕生は、ロシア政府に仕組まれたものだった――?」トランプ政権を揺るがすそのセンセーショナルなニュースは世界中を驚愕させ、個人の情報漏洩罪として史上最長となる懲役5年の刑を言い渡されたリアリティは、一躍<第2のスノーデン>として注目の的となった。

ニューヨークの現代演劇シーンで数々の賞を受賞し “超新星”と評された監督のサッターは、事件の尋問記録について「すでにスリラーが完成されていた。リアリティ・ウィナーとは何者なのかということに完全に夢中になった」と、その強烈な魅力を語る。演劇で培われたシャープで無駄のない演出手腕は、映画初監督となる本作で更にパワーアップ。FBIの尋問記録を、誰も見たことのない手法で息つく暇もないスリリングな心理戦へと昇華させた。主演は、人気ドラマ「ユーフォリア/EUPHORIA」や「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」でブレイクを果たしたシドニー・スウィーニーリアリティが直面する緊張感あふれる状況を、巧みに表現した繊細かつパワフルな演技が高評価を獲得している。

特報映像では、全米に激震が走ったリーク発覚当時の実際のニュース音声が差し込まれ、いかにこの事件が国家的な一大事であったのかがうかがえる。リアリティがFBI捜査官から落ち着いた声で、しかし威圧感を覚えずにはいられない異様な雰囲気のなかの尋問で、窮地に立たされていく様子からは一触即発の緊張感が漂い、どのようなふたりの心理的な攻防戦が繰り広げられるのか、本編への期待が高まる。

また、リアリティ・ウィナーの人生は、アカデミー賞受賞作「コーダ あいのうた」のエミリア・ジョーンズ主演で「ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー」の脚本家スザンナ・フォーゲルが監督を務める「Winner(原題)」で伝記映画化されることも決定している。

11月18日から、シアター・イメージフォーラム、シネ・リーブル池袋ほか全国で公開。


【あらすじ】
2017年アメリカ。リアリティ・ウィナーが買い物から帰宅すると、見知らぬ2人の男性に声をかけられる。笑顔を向け自らFBI捜査官だと名乗る彼らは、ある事件に関する捜査を行っていると告げる。「引っ越してどのくらい?」「ペットはいる?」…気さくで穏やかな口調のまま何気ない質問を繰り返す彼らだったが、会話は徐々に不穏な空気を帯びはじめ、ある衝撃の真相へと切り込んでいく…。

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