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「キャロル」は自伝的小説、同性愛を隠した人気作家の素顔とは「パトリシア・ハイスミスに恋して」11月3日公開

2023年8月25日 17:00

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人気作家の素顔に迫る
人気作家の素顔に迫る
(C)2022 Ensemble Film / Lichtblick Film

太陽がいっぱい」「キャロル」「アメリカの友人」を生んだアメリカの作家パトリシア・ハイスミスの知られざる素顔に迫るドキュメンタリー「Loving Highsmith(原題)」が、「パトリシア・ハイスミスに恋して」の邦題で、11月3日から公開される。このほど予告編、ポスタービジュアルが披露された。

欧米ではアガサ・クリスティーと並ぶ人気を誇る、サスペンス、ミステリー作家、パトリシア・ハイスミス(1921-1995)。トルーマン・カポーティに才能を認められ、「見知らぬ乗客」(51)、「太陽がいっぱい」(60)、「アメリカの友人」(77)、「キャロル」(15)などの映画史に残る名作の原作の数々を生みだした。中でも偽名で発表した「キャロル」は自伝的小説であり、1950年代のアメリカでハッピーエンドを迎えた初のレズビアン小説だった。しかしそんな栄光を手にしながらも、ハイスミス自身は、女性達との旺盛な恋愛活動を家族や世間に隠す二重生活を余儀なくされていた。

本作ではハイスミスの生涯を、生誕100周年を経て発表された秘密の日記やノート、貴重な本人映像やインタビュー音声、家族による証言、そしてアルフレッド・ヒッチコックトッド・ヘインズビム・ベンダースらによる映画化作品の抜粋映像を織り交ぜながら、彼女の謎に包まれた人生と著作に新たな光を当てるドキュメンタリー。ウルリケ・オッティンガーアル中女の肖像」(79)の主演・衣装で知られるタベア・ブルーメンシャインや、作家のマリジェーン・ミーカーら、ハイスミスの元恋人たちによる貴重なインタビューは、多くの女性から愛されたハイスミスの謎に包まれた魅力を紐解くと同時に、当時のレズビアンカルチャーを知る貴重な証言となっている。

監督・脚本はドキュメンタリー監督、脚本家として活躍するスイスの映画監督、エバ・ビティヤ。「未発表の日記を読み始めるうちに、彼女自身に恋をしてしまった」と監督が語るように、本作はハイスミスの生誕100周年である2021年に刊行された、彼女の恋愛生活を赤裸々に綴った日記を基に制作されている。大ヒットドラマシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」、Netflixドラマシリーズ「ウェンズデー」で知られるグウェンドリン・クリスティーのナレーション、そして音楽はフランスのギタリスト、ノエル・アクショテが書き下ろし、ビル・フリゼールとメアリー・ハルヴォーソンが演奏に参加。現代ますます再評価の高まる女性作家の知られざる素顔が明かされる。

11月3日から、新宿シネマカリテ、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、アップリンク吉祥寺ほか全国順次公開。


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