頭皮を切り取られたカリスマ美容師の変死体 英ワンショットミステリー「メドゥーサ デラックス」特報&ビジュアル完成
2023年8月8日 08:00

「ミッドサマー」「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」などの話題作で知られる製作・配給会社のA24が北米配給権を獲得した、イギリス発ワンショットミステリー「メドゥーサ デラックス」の特報、本ビジュアル、場面写真7点がお披露目。年に一度のヘアコンテスト当日、頭皮を切り取られた姿で発見されたカリスマ美容師の死から、物語は始まる。

ヘアコンテストの開催直前、優勝候補と目されていたスター美容師・モスカが変死を遂げた。担当モデルが席を外したわずか数分のうちに、奇妙にも頭皮を切り取られた姿で発見されたのだ。会場に集まっていたのは、「今年こそ優勝する」と誓って準備を進めていたライバル美容師3人と、それぞれが担当するモデル4人。さらにコンテストの主催者、モスカの恋人、警備員を巻き込みながら、人々は「私たちのなかに殺人鬼が潜んでいるのかも」「モスカは報いを受けるべきだった」などと囁き始める。カメラはギリシャ神話に登場するメドゥーサの蛇のごとく、会場の廊下をうねりながら進み、観客は事件を捜査する探偵さながら、一同の噂話に耳を傾けることになる。

監督・脚本を務めたのは、美容師の親を持つ新鋭トーマス・ハーディマン。2本の短編映画がBFI(英国映画協会)に高く評価され、長編の製作を勧められた。そしてBFIと、新たな才能の発掘に積極的なBBC Filmの支援で、本作の製作が実現。ハーディマン監督は初の長編のテーマに、自身のルーツとしても特別な“髪”をテーマにしたマーダーミステリーを選択した。
「女王陛下のお気に入り」で第91回アカデミー撮影賞にノミネートされたロビー・ライアンが、ワンショット撮影を担当。レディ・ガガのヘアメイクを担い、著名なブランドとコラボレーションしてきた“最も独創的なヘアスタイリスト”ユージン・スレイマンが参加している。エレクトロニクス音楽界の新鋭Korelessによる実験的でミニマルな音楽が、物語を彩る。

特報には、容疑者11人の間に、疑惑と噂が渦巻くさまが、切り取られている。「あなたが殺したの?」と相手を疑う美容師や、「このショーで不正してる(人がいる)」と不安げに訴えるモデル。関係者の背中が矢継ぎ早に映し出され、「この中に犯人が……?」というナレーションが、ミステリアスな雰囲気を盛り上げる。まるで観客も事件現場にいるかのようなスリルと臨場感、ワンショットのスタイリッシュな映像が、本編への期待を高める。

ポスターは、「君の名前で僕を呼んで」「燃ゆる女の肖像」「わたしは最悪。」などのアートワークで知られるアートディレクター、石井勇一が担当。美しい色彩のヘアスタイルをしたモデルが、大きく活写されている。スレイマンが手がけた、17世紀後半にフランス上流階級で流行したヘアスタイル「コワフュール・ア・ラ・フォンタンジュ」だ。メドゥーサの蛇を彷ふつとさせる、妖えんなデザインのタイトルに、「悪意は広がる」というコピーが躍る。場面写真では、事件の鍵を握る関係者と、個性的なファッションが確認できる。
海外メディアは、「観客を翻弄する、本格的な殺人ミステリー! ユージン・スレイマンのクリエーションはまばゆく、映像美を誇る撮影と脚本を、完璧に引き立てている」(米Indie Wire)、「天才撮影監督ロビー・ライアンによる最高傑作! 緊張感を高めているワンショット撮影が効果的で、素晴らしい」(バラエティ)と絶賛。2022年のシッチェス・カタロニア国際映画祭、サンパウロ国際映画祭で最優秀作品賞、そしてロンドン映画祭、英国インディペンデント映画賞、ファンタスティック・フェストでは新人監督賞にノミネートされた。
「メドゥーサ デラックス」は、10月14日から東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開。
(C)UME15 Limited, The British Film Institute and British Broadcasting Corporation 2021
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