「イノセンツ」×大友克洋「童夢」を比較! 「童夢」クライマックス、ブランコのカット披露
2023年8月2日 08:00

北欧発のサイキックスリラー「イノセンツ」(公開中)から、同作に影響を与えた大友克洋のSF漫画「童夢」の画像がお披露目された。「イノセンツ」の場面写真とともに、「超能力」「子ども」「団地」など共通のキーワードを持つ両作品を比較することができる。
「イノセンツ」は、ヨアキム・トリアー監督作「母の残像」「テルマ」「わたしは最悪。」などで共同脚本を手がけてきたエスキル・フォクトの長編2作目。ノルウェー郊外の住宅団地で、夏休みに親しくなった4人の子どもたちは、親たちの目の届かないところで、力に目覚める。近所の庭や遊び場で新しい力を試すなかで、無邪気な遊びがエスカレートし、奇妙なことが起こり始める。
(C)Mer Film
(C)Mer Film本作は、世界中に多くの熱狂的なファンを持つ「童夢」からインスピレーションを受けたとあって、大友克洋ファンからも注目を集めている。「大友克洋の童夢への北欧からの完璧なアンサー」「これは童夢実写化と言っても過言ではない」「童夢への深い愛情を感じる最高に美しい演出の数々」など、絶賛が相次いでいる。
「童夢」は、日本の郊外のマンモス団地で起こる連続不審死事件をめぐるモダンホラー。このほど、クライマックスの重要シーンである、超能力を持つ悦子がブランコに乗るカットが披露された。あわせて「イノセンツ」からは、団地の前に立つ主人公イーダと姉アナの場面写真が公開された。
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(C)Mer Film「イノセンツ」には、イーダたち少年少女4人が団地のブランコに乗るシーンも登場し、「童夢」からの多大なる影響を感じさせる。フォクト監督は、同じく大友の漫画原作を映像化したアニメ映画「AKIRA」を見たことがきっかけで、大友が描いたほかの漫画の英訳版がないか探し、1990年代に「童夢」にたどり着いた。そして「テルマ」を製作する際、子どもが生まれていたフォクト監督は「童夢」を読み直し、当時よりもさらに大きな衝撃を受ける。そこで、子どもには大人には分からない秘密の世界があり、そんな子どもだけの世界で起こる物語を映画にしてみたいと思ったという。
フォクト監督は、特に「童夢」の素晴らしいクライマックスシーンを参考にしたと明かし、「誰にも気付かれないだろうと思ったのですが、日本公開で皆にバレてしまいますね。日本の皆さんが気に入ってくれることを願います」と語った。フォクト監督が超能力というモチーフを新しい視点でとらえたストーリー、そして北欧特有の澄み切った夏の陽射し、風のざわめき、水面の波紋などを取り込んだスタイリッシュな映像美にも注目だ。
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