ホアキン・フェニックス&ルーニー・マーラ主演作、俳優組合ストへの懸念で中止
2023年5月26日 18:00
ホアキン・フェニックス、ルーニー・マーラ主演の新作映画「The Island(原題)」が、ストライキの懸念から撮影中止となったと、米Deadlineが報じている。
同作は、「イーダ」で知られるパベウ・パブリコフスキ監督の新作で、私生活でもパートナーであるフェニックスとマーラが主演を務める。今月からスペインで撮影に入る予定だったが、クランクイン前日に中止になったという。理由は、俳優組合のストライキの懸念が高まっているためだ。
現在、米脚本家組合がストライキを実施しているが、6月30日に現行契約が満了となる米俳優組合(SAG-AFTRA)も契約交渉を前にストライキを認可している。先行きが不透明ななか、保険会社が「The Island(原題)」に対して保険提供を拒否したため、主演ふたりは帰国せざるを得なくなったという。
海外の映画製作では予期せぬ損失や事故からの保護のため、製作会社が保険をかけ、投資家に完成保証をするのが慣例となっている。俳優組合がストライキに突入し、フェニックス、マーラらが出演できなくなると、完成が困難になるリスクが高くなるため、保険会社は拒否したようだ。
この事例は「The Island(原題)」に限らず、他のインディペンデント系映画にも波及するものと思われる。ちなみに、メジャースタジオの場合は自己保証を行うため現時点では大きな影響はないが、俳優組合がストライキを実施すればすべての作品が中断、延期、あるいは中止になるのは必至である。