カンヌ映画祭オープニング作品に決定の監督、仏ジャーナリストから暴行で告訴される
2023年4月8日 17:30
5月16日に開幕する第76回カンヌ国際映画祭のオープニング作品に決定してさらなる注目を集めるジョニー・デップ主演作「Jeanne du Barry(原題)」のマイウェン監督が、仏オンライン新聞「メディアパート」の創設者であり編集長のエドウィ・プレネル氏から暴行容疑で告訴されていることが明らかになった。
プレネル氏が3月7日(現地時間)、仏パリ市警察署に提出した被害届を入手した米バラエティによれば、事件が起こったのは2月下旬、パリで高級住宅街として知られる第7区の有名レストランでのこと。食事を楽しんでいたプレネル氏のもとに、隣席にひとりで座っていたマイウェン監督が近寄ってきたと思ったら、無言でいきなり彼の髪をつかみ、のけぞったプレネル氏の顔に唾を吐きかけて店を出て行ったとのことで、「深刻なトラウマを負った」と同氏は主張している。
ちなみに、プレネル氏率いるメディアパートは、マイウェン監督本人をターゲットにしたことはないものの、彼女の元夫であるリュック・ベッソン監督をめぐる性的暴行疑惑を最初にすっぱ抜くなど、フランスにおいて#MeToo運動の牽引役を務めてきたことで知られる。
女優から監督に転じたマイウェンは、2011年に発表した長編第2作「パリ警視庁 未成年保護特別部隊」が第64回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞し注目を集めたのち、大人の男女の官能的な恋愛を描いた監督第3作「モン・ロワ 愛を巡るそれぞれの理由」(15)が第41回セザール賞で主要8部門にノミネートされるなど、高い評価を得た。
デップにとって3年ぶりの主演映画となる「Jeanne du Barry(原題)」ではメガホンに加え、貧しい出でありながらも持ち前の機知とセックスアピールで、デップ扮するフランス国王ルイ15世を翻弄するデュ・バリー夫人ことマリ=ジャンヌ・ベキュー役でデップの相手役を務めている。