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ゴダール幻のアメリカ映画を記録したドキュメント「1PM ワン・アメリカン・ムービー」予告編

2023年4月7日 17:00

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米国でゴダールは何を撮りたかったのか
米国でゴダールは何を撮りたかったのか
(C)Pennebaker Hegedus Films / Jane Balfour Service

昨年9月13日に死去したジャン=リュック・ゴダールが、1968年に渡米し、映画撮影を行った様子を記録したドキュメンタリー映画「1PM ワン・アメリカン・ムービー」の予告編が公開された。

激動の1968年の秋、ゴダールは「1AM」(「ワン・アメリカン・ムービー」)なる企画のため、アメリカ合衆国の反体制的な政治と文化の状況に目を向ける。カメラを回すのは、ダイレクト・シネマの旗手リチャード・リーコックD・A・ペネベイカーだ。しかし商業映画と訣別するに至ったゴダールと、ドキュメンタリー映画界の革命児たちとの共同作業は編集段階で頓挫してしまう。

「1PM」は、ゴダールが放棄したフッテージをペネベイカーが繋ぎ合わせて作られた映画で、現実と虚構を掛け合わせようとするゴダールの目論見と、現実を未加工のまま提示しようとするダイレクト・シネマの手法がせめぎ合い、黒豹(ブラックパンサー)党のエルドリッジ・クリーヴァーの談話や、ジェファーソン・エアプレインの印象的なパフォーマンスを捉えた記録映像を通じて、ありえたかもしれないゴダール映画を透かし見ることができる。

予告編ではゴダールが映画の構想を話すシーンや、実際に撮影されたシーンの断片が映し出される。そして、この映画のラストを飾るのは、ザ・ビートルズの映画「レット・イット・ビー」でも一部収録された“ルーフトップ・コンサート”を彷彿とさせるジェファーソン・エアプレインがビルの屋上でライブを行っているシーンで、本映像でもその様子を確認できる。

4月22日から新宿・K’s cinemaほか全国順次公開。上映期間中は、ゴダールの問題作「中国女」(67)を限定リバイバル上映するとともに、「中国女」を巡るゴダールのドキュメント「ニューヨークの中国女」(68)も初公開される。

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