ドラマ「silent」との意外な共通点! 鈴鹿央士&前田哲監督「ロストケア」秘話を明かす
2023年4月4日 18:00
本作は、葉真中顕氏のデビュー小説「ロスト・ケア」(光文社文庫刊)を原作に、連続殺人犯と検事が対峙し、なぜ彼が殺人を犯したのかに迫るヒューマンサスペンス。松山が心優しい介護士・斯波宗典役、長澤が斯波と対峙する検事・大友秀美役を演じ、鈴鹿は検察事務官の椎名幸太役として登場。作品の問いかける「家族のあり方と尊厳の意味」に多くの観客が共鳴し、話題をあつめている。
鈴鹿は、公開前日に開催された前夜祭イベントに、自身の母と兄が参加していたという。「3人で話しました。介護が必要になったときのお母さんの意見を聞いたのですが、『何も気にせずそのまま生きててね』と言ってくれました。それもそれで愛だなと思いました。介護は先の事と考えていたのですが、いつ何が起こるかわからないですね。明日元気に生きている保証はどこにもないからこそ、ちゃんと考えておきたいなと、松山さんとも話してました」と家族で介護について考えるきっかけになったことを明かす。さらに「若い人たちの力は強いと思うので、そういう人たちに是非観て考えてほしいと思います」と同世代の若者にこそ観てほしいと訴えた。
本作の出演はオーディションで決定したという鈴鹿。前田監督は「19歳の時でしたかね、3~4年前。役の年齢より若いのですが、どうしても鈴鹿君に会いたくて、事務所さんにお願いしたんです。会うと思った以上の方でした。年齢を超えてこの役は彼にやってほしいと思いました。こんなに素敵な人を選ばずして誰を選ぶと(笑)。松山さんも長澤さんもスタッフも全員、央士くんのことが大好きなんですよ」と、オーディションを行ってから撮影までの日々を振り返る。
鈴鹿も「役が25~26歳の役なので、今の自分ではできないのかなと思いました。でもオーディションの最後に、『何をしゃべってもいいよ』と言われて、泣きながら思ったことを話したのを覚えてます」と述懐。オーディションで獲得したのは検察事務官という役どころ。服装や眼鏡といった衣装のこだわりのほかにも、新聞の切り抜きや介護殺人のドキュメンタリーなどを資料として見ながら、役作りに励んだようだ。
話題は、鈴鹿が出演し、日本中で大きな反響を呼んだ連続ドラマ「silent」に。実はドラマの監督である風間太樹は、前田監督のゼミの教え子であり、実の息子のように可愛がっている存在だった。
「silent」と「ロストケア」で両監督の現場を体感した鈴鹿は「前田監督は撮影中ずっとカメラの横に立たれるのですが、風間監督もたまに立たれるんです。お芝居をしていると、その瞬間だけ生まれるものがあるのですが、そういった小さいところまで、近くで見ていてくださるのが似ているのかと思います」と話す。すると前田監督は「役者と向き合うことが大事だと思っています。役者が演じることが全てなので」と明かした。
今回のイベントにあわせ、検察事務官の椎名と検事の大友が、斯波が起こした事件を通じて今まで目を瞑ってきた「介護」の問題に直面し語り合う、本編映像「見たいモノと見たくないモノ編」(https://youtu.be/FLlX4MQAkt4)も解禁。同シーンのセリフにはエピソードがあるという。
前田監督「オーディションの時に聞いた言葉をいかしました。央士くん自身の言葉であり、(央士くんが)思っていたことなんです。とてもいいシーンになりました」
実際に鈴鹿のオーディションの際に話した言葉を、本編のシーンのセリフとしていかしたようだ。
イベントの最後に行われたのは、観客からの生の感想を聞くコーナー。たまたま来場をしていたという前田監督の高校の同級生から熱いメッセージが送られるなど、イベントは終始温かい空気に満ちていた。
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