実写版「テルマエ・ロマエ」キャスト、あらすじ、トリビア一紹介! 結局、誰が一番濃い顔?
2023年2月11日 21:00
阿部寛が主演し大ヒットを飾った「テルマエ・ロマエ」が、2月11日午後9時からフジテレビ系「土曜プレミアム」で放送中です。この記事では、日本屈指の顔の濃い役者陣が揃ったと話題になったキャスト、あらすじ、公開当時に取材したなかでトピックスになったトリビアを紹介していきます。
「マンガ大賞2010」「第14回手塚治虫文化賞短編賞」を受賞したヤマザキマリ氏の同名コミックの実写映画化。古代ローマ帝国の浴場設計師ルシウスが現代日本にタイムスリップし、日本の風呂文化を学んでいく姿を描くコメディドラマ。興行収入59.8億円の大ヒットを記録し、主演の阿部は第36回日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞しました。
生真面目な性格で古き良きローマの風呂文化を重んじる浴場設計師のルシウス(阿部寛)は、ふとしたきっかけで現代の日本にタイムスリップ。そこで出会った漫画家志望の真実(上戸彩)ら「平たい顔族(=日本人)」の洗練された風呂文化に衝撃を受ける。古代ローマに戻りそのアイデアを用いた斬新な浴場作りで話題となったルシウスは、時の皇帝ハドリアヌス(市村正親)からも絶大な信頼を寄せられるようになり、後継者を考えるケイオニウス(北村一輝)のために大浴場を作るよう命じられる。
製作時から、日本屈指の顔の濃い役者陣が古代ローマ人役で出演することで大きな話題を呼んだ今作。イタリア・ローマでクランクインすると、顔の濃い日本人俳優たちは瞬く間に現地で人気となりました。
クランクインは、2011年3月14日。イタリア最大の映画撮影所チネチッタにある、古代ローマの巨大オープンセットでのロケを敢行。これには原作者のヤマザキさんも、「原作を越えてしまいそうな大作になりそうでビックリ。阿部さんは実に見事にルシウスを演じておられ、イタリア人スタッフも『本物のローマ人みたいだ』とつぶやいていました」と大興奮の様子でした。
阿部はもちろん、北村一輝、宍戸開、市村正親ら古代ローマ人に扮した日本人キャストたちに対し、「ハンサムよね~」「本当に日本の人なの!?」と現地の女性エキストラたちから絶賛する声が飛び交っていたことも明らかになりました。
公開前日となる12年4月27日、ロケ地にもなった群馬・渋川の伊香保温泉で「ニッポンお風呂サミット」が開催されました。同サミットは、「お風呂で日本を元気にしよう!」というメッセージを発信するため、全国の温泉旅館の女将や、温泉地や温泉施設で働く女性約250人が結集しました。
この日は、一足早く本編を上映。地元・伊香保温泉「塚越屋」女将の塚越裕子さんは、「久しぶりに笑い声のあがる楽しい映画を見させていただきました」と大絶賛します。そんな女将たちを見て、アジサイ柄の着物姿でイベントに参加した上戸は「格好いいですね。着物を着慣れていて、尊敬します」とニッコリ。塚越さんは、すかさず「すぐにでも私の息子のお嫁さんになっていただきたい。ずっと見ていたいわ」と強烈なラブコールをおくっていました。
今作は、イタリアで行われた第14回ウディネ・ファーイースト映画祭に出品され、観客のネット投票で決まるマイムービーズ賞を受賞します。この結果も奏功し、12年5月13日に都内で行われた大ヒット御礼舞台挨拶で、イタリア全土での配給が決まったことが発表されます。
これには阿部もビックリ。母の日にちなみ「お母さん、濃い顔に産んでくれてありがとう。おかげで古代ローマ人役までやることができました。天国で見ていてください」と感謝の気持ちを壇上で語っていました。
「テルマエ・ロマエ」の興行収入50億円突破は、12年6月13日に発表されました。これを受け、撮影でも使用した東京都北区の銭湯・稲荷湯から、阿部に50年間無料入場券がプレゼントされました。
阿部は、「私が97歳までですね。来ます! 通います! 50年間も通えるかなあと思いましたが、できれば3年延ばしてもらって、100歳まで来たいと思います」と満面の笑みを浮かべていました。
東京北区の銭湯・稲荷湯
静岡県賀茂郡の大滝温泉「天城荘」
栃木県那須郡の那須温泉郷・北温泉
群馬県渋川市の伊香保温泉
東京新宿区のTOTO東京センターショールーム
など
イタリアで撮影していた頃から、キャスト陣のあいだでは「誰が一番濃い顔か」という話題が何度となく浮上したそうです。そして、「この話をすると、必ずケンカになる」ほど白熱したといいます。
12年3月22日に東京・蔵前の銭湯「梅の湯」で行われた完成会見でも、当然のようにこの話題が持ち上がります。市村がこの日不在の北村を引き合いに出し、「我々は髪をクリンクリンにしないとイタリア人に見えないけれど、北村はクリンクリンにしなくてもイタリア人。だから、あいつが一番濃いんだよ!」と豪語します。
これには紅一点のヒロインを演じた上戸が「私は、現場で静かーに『みんな一緒だよ』と思っていました」とオチをつけ、爆笑を誘いました。
そして、12年4月28日に全国304スクリーンで封切られた公開初日、TOHOシネマズ六本木ヒルズでの初日挨拶で“白黒”つけることになったのです。
この日、登壇したのは阿部、上戸、北村、竹内力、宍戸開、笹野高史、市村、武内英樹監督。「日本一濃い顔選手権」と銘打ち、初日に駆け付けたファン約650人に判定を委ねることになりました。
結果は、北村が栄えある第1位に。少々困惑気味の北村は、「本当ですか? 正直、微妙な気持ちです。個人的には市村さんが一番だと思うし、阿部さんの“顔圧”は近くで見ると痛いくらい」とこぼします。
2位に甘んじた阿部は「元祖ソース顔と言われてきたので、悔しいですね」と語ったが、「もし優勝したら、今後の仕事に支障をきたしそう」と本音を漏らし、安堵の表情を浮かべていました。
阿部をはじめとするキャスト陣の顔がどれほど濃いかは、ぜひ放送で確認してみてください。そして来週18日には、続編にあたる「テルマエ・ロマエII」が放送されます。