「舌の感触は？」「ナメクジみたい」親友同士でキスの練習　ヨルゴス・ランティモス製作・出演「アッテンバーグ」冒頭映像

アティナ・ラヒル・ツァンガリ監督による本作は、“ギリシャの奇妙な波（Greek Weird Wave）”と呼ばれるムーブメントを代表する1作。第67回ベネチア国際映画祭でプレミア上映され、本作で長編映画デビューしたアリアン・ラベドが最優秀女優賞を受賞するなど高く評価され、第84回アカデミー賞外国語映画賞ギリシャ代表にも選ばれた。主人公のマリーナを演じたラベドは、本作の共演がきっかけでランティモスと2013年に結婚した。

23歳のマリーナは、海岸沿いの工場の町で建築家の父と暮らしている。男性経験の無いマリーナは、経験豊富な親友ベラとキスの練習や性に関する相談を重ね、若いエンジニア相手に実践を試みる。マリーナの父は病に侵されていて、余命が少ないことを感じているマリーナは、ベラにある頼み事をする…。

このほど公開された冒頭映像は、マリーナとベラのキスシーン。とはいえ、ふたりはカップルではなく、キス未経験のマリーナが親友のベラに“練習”として試みた行動だ。ベラが「舌の感触は？」とベラが聞くと、マリーナは「ナメクジみたい」と不快さを露わにする。するとふたりはキスをやめ、唾を吐き合い、四つん這いになり動物のようにじゃれ合い始める。ツァンガリ監督はこのシーンについて「ふたりの女性が一緒に居たり、愛し合ったり、自身の性的指向に気付いたりするシーンではありません。ある少女が別の少女に、基本的な物事を教えるという内容です」とコメントしている。映像はさらに入院しているマリーナの父と彼女の姿、また、ベラがマリーナに過去の性体験を説明するシーンも切り取られ、本編への期待が高まる。

「JAIHOセレクションvol.1」では、「アッテンバーグ」をはじめ、韓国の名匠ホン・サンス監督作、イランのアッバス・キアロスタミの遺作など全10作品を紹介。「スクリーム」シリーズで知られる俳優がプロレスラーに転身し、選手として成長していく過程を追った「デヴィッド・アークエットは殺せない！」、2018年に起きたサウジアラビアの記者ジャマル・カショギ暗殺に迫る「ジャマル・カショギ殺害事件 真犯人は逮捕されない」のドキュメンタリー2作品がシネマ映画.com先行配信される。

鑑賞料金は、先行初配信作品「デヴィッド・アークエットは殺せない！」「ジャマル・カショギ殺害事件 真犯人は逮捕されない」各1000円（税込）、その他作品各440円（税込）、詳細はシネマ映画.com特設ページ（https://cinema.eiga.com/jaihoselection/ ）で告知する。