【ネタバレあり】ギネス世界記録も! ジョージ・ルーカスが生んだ映画「ウィロー」の魅力
2022年12月4日 14:30
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ディズニープラスで配信が開始されたオリジナルシリーズ「ウィロー」は、いまから34年前に劇場公開された同名映画の“その後”を描いた冒険ファンタジーです。映画版の原案と製作総指揮を務めたのは、「スター・ウォーズ」「インディ・ジョーンズ」シリーズを生み出したジョージ・ルーカス。アカデミー賞監督のロン・ハワードがメガホンをとりました。そもそも「ウィロー」とはどんな物語なのか? 作品の見どころと、ドラマ版を楽しむために知っておきたいことをご紹介します。
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物語の主人公は、魔法使い見習いのウィロー(ワーウィック・デイビス)。「世界を闇から救う」と予言される女の子の赤ちゃんを偶然拾ったことから、村の仲間や、道中で知り合ったお尋ね者の戦士マッドマーティガン(バル・キルマー)らとともに、悪の女王に立ち向かう冒険の旅に出かけます。
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一説には、ルーカスは「スター・ウォーズ」の第1作を手がける以前から、「ウィロー」の構想を温めていたといい、確かに純粋で正義感が強く、でも「自分は大それたことは成し遂げられない」と思い込んでいるウィローの姿は、ルーク・スカイウォーカーに。利己的で破天荒だが、最後は仲間のために行動するマッドマーティガンは、ハン・ソロに似ているかもしれません。また、悪の女王の娘で、最終的にはマッドマーティガンと恋に落ちるソーシャの人物像には、レイア・オーガナの影響が見え隠れしますし、悪の女王に仕えるケール将軍は、どくろのマスクが特徴で、「ウィロー」におけるダース・ベイダー的存在です。
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また、ウィローたちが盾をそり代わりに、雪山を猛スピードで滑り降りるシーンや、古城の釣り橋で戦いを繰り広げるシーンなどは、「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」(84)を連想させます。ルーカス・フィルム製作作品だからこその“イースター・エッグ”を探すのも、「ウィロー」の楽しみ方のひとつです。
本作が製作された80年代は、特殊効果(この頃はSFXという言葉がありました)の飛躍的な進歩も後押しし、各映画スタジオが次々とファンタジー映画を製作し、大きなムーブメントに。そんななか、ルーカス・フィルムが率いる特撮工房インダストリアル・ライト&マジックは、モーフィングと呼ばれる映像加工技術をいち早く長編映画に活用し、呪いによって姿を変えられた善の魔女が、ダチョウやカメ、トラといった具合に変身しながら、人間の姿を取り戻すシーンが誕生。わずか十数秒の映像ですが、この画期的な映像は多くの映画ファンを驚かせました。ちなみに本作は、「モーフィングを利用した初めての映画」として、ギネス世界記録にも認定されています。
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ファンタジー要素が強い超大作で主演を務めたデイビスは、「スター・ウォーズ ジェダイの帰還」(83)でイウォーク族のウィケットを演じ、俳優デビュー。長年「ウィロー」の構想を温めていたルーカスが、デイビスと出会ったことで、企画を本格的に始動させたとも言われています。その後も活躍を続け、「スター・ウォーズ フォースの覚醒」(2015)を皮切りに製作された5つのSW劇場映画全てに出演しているほか、「ハリー・ポッター」シリーズのフィリウス・フリットウィック役でも知られています。
公開当時は、ルーカスが期待したような評価を得られなかった本作ですが、いまも熱心なファンが作品を支持し、若いクリエイターが「影響を受けた」と公言することもしばしば。80年代を代表する冒険ファンタジーとして、後世に多大な影響を与えた功績は見逃せません。
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その証拠に、映画公開から34年の歳月を経て、ディズニープラスオリジナルシリーズとなって復活。前作から20年後、再び闇に包まれつつある世界を舞台に、神秘に満ちた冒険が幕を開けます。主人公ウィロー役は、デイビスが続投。さらにソーシャを演じたジョアンヌ・ワーリーも、同じ役で再び出演しています。
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“旅の仲間”にはフレッシュな面々も加わり、ドラマならではの躍動感あふれる展開に期待が集まります。なかでも注目したいのが、ソーシャの娘で、反骨精神あふれるプリンセスのキット(ルビー・クルス)。ソーシャが母親ということは、果たして父親は? マッドマーティガンの親友をクリスチャン・スレイターが演じており、その人物像も気になるところ。
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さらに新たな闇の正体や、映画版でウィローたちが必死に守り抜いた女の子の赤ちゃんの運命などにも答えが出されるかもしれません。もちろん、インダストリアル・ライト&マジックが新たに創造する魔法の世界も必見。剣と魔法、そして絆を武器に、ウィローたちが新たな冒険に旅立ちます。
オリジナルシリーズ「「ウィロー」は、第1話・第2話が配信中。毎週水曜に、最新話が配信される。
フォトギャラリー
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