木村拓哉、威風堂々の“信長”姿に岐阜が熱狂! 伊藤英明は感無量で声を詰まらせる
2022年11月6日 21:25
映画「THE LEGEND & BUTTERFLY」(「レジェンド&バタフライ」)に主演し、織田信長に扮した木村拓哉が11月6日、岐阜県で開催された「岐阜市産業・農業祭~ぎふ信長まつり~」の「信長公騎馬武者行列」に参加した。木村の「皆の者、出陣じゃ!」という威風堂々たる発声に、駆けつけたファンからは大きな喝采がおくられた。
「信長公騎馬武者行列」には、観覧定員1万5000人に対し約64倍となる96万6000人超の応募が寄せられ、地元だけでなく連日ニュースで報じられるなど大きな話題を呼んでいた。木村が、役衣装でパレードに参加するのは初めてのこと。今作で織田家に嫁いだ濃姫の侍従・福富平太郎貞家を演じている岐阜市出身の伊藤英明を従えての武者行列。沿道からの「信長様!」という歓声に、木村は手を振ったり扇子を振りかざすと、そのたびに大歓声が起こった。
騎馬武者行列を終えた木村は、「先ほど無事にパレードを終えることが出来て、本当に良かったなと思っています。そして、すごく感謝しています。ひとつ大きな山場を終えて、ふたりで部屋で抜け殻みたいになっていたのですが、会場に入られる皆さんの様子がモニター越しに見えて、もう一度、自分もヒデ(伊藤)も覚醒して、ここに立たせて頂いております」と挨拶した。故郷に凱旋した伊藤も、「まさか現場のセットの片隅で、木村先輩と話していることが現実となって……、本当に……、すみません」と言葉を詰まらせながら、地元の人々の笑顔が見られたことに喜びをあらわにした。さらに、「東映70周年という大きな作品で、間近で木村先輩の強い思いや背負っているものを感じました。この映画を何としても成功させて、また第2の故郷として“信長拓也”に帰ってきて欲しいなと思います」と新たな野望も明かした。
この日は木村、伊藤、大友監督が出席するトークイベントも開催された。そして、伊藤の案内で木村が前日、岐阜の街を回ったことが披露された。
伊藤「夜の岐阜城にロープウェイで登り、360度パノラマの景色を見たのですが、ふたりとも一足先に完成した映画を観ていたので、とても感動しました。横を見ると先輩がもっと感動していて、ふたりで見た岐阜の景色は忘れられないものとなりました」
木村「きっと当時は、今のような街の瞬く光はなかったと思うのですが、天守閣から見えるこの風景を信長も見ていたんだろうなと。人工的な明かりがなかった分、天守閣から見える星は綺麗だったんだろうなという想像に浸っていたら、彼にも濃姫にも、もう少しだけふたりの時間を持ってもらいたかったなという思いが湧いてきて、すごく感傷的になってしまいました」
「レジェンド&バタフライ」は、総製作費20億円を投じる東映70周年記念作品。「コンフィデンスマンJP」シリーズで知られ、2023年のNHK大河ドラマ「どうする家康」が待機する古沢良太が脚本を手がけ、「るろうに剣心」シリーズの大友啓史監督がメガホンをとった2時間48分の意欲作だ。信長と正室・濃姫(別名:帰蝶)の生涯を、いままで描かれることのなかった新たな目線で描く。綾瀬はるかが濃姫に息吹を注ぐほか、宮沢氷魚、市川染五郎、北大路欣也、中谷美紀、斎藤工、音尾琢真らが顔をそろえた。
沿道からふたりの姿を見ていたという大友監督は、「この映画は信長と濃姫の物語で、岐阜が結構なウエイトを占めているんです。この映画を撮るにあたって最初に岐阜城や信長ゆかりの地を訪ね、まず岐阜の魂を感じることから映画作りを始めたんです。なので、こういう形で信長様と貞家様と共に岐阜に足を運ぶことが出来て、とても嬉しく誇りに思っています」と同所への再訪を喜んだ。
完成した作品への手応えをにじませる木村は、「時代劇というものの感覚やイメージはお持ちかと思うのですが、この作品を観終わったあと皆さんの中には、本当に切ないラブストーリーだったという感情が間違いなく残ると思います。だからあのふたりにはもう少し共に生きていて欲しかったという思いになると思います。『人間五十年、化天のうちを比ぶれば、夢幻の如くなり』というように彼は敦盛の一節を愛して口にしますが、この作品は夢でも幻でもなく、映画という作品の中に登場することが出来た2時間48分という現実になっていると思いますので、その現実を体感して欲しいと思います」と並々ならぬ思いを口にする。
大友監督も、「信長は実際に生きた人なので、失礼のないようにということをスタッフ一同とても大切にしてきました。我々の歴史の上に実際にいた人たちということを大切にした作品です。先人たちの魂を今の時代にどのように伝えていくかをみんなで知恵を絞りました。岐阜の皆さんには深く、深く届く映画になっていると思いますので宜しくお願い致します」とアピールに努めていた。
「レジェンド&バタフライ」は、2023年1月27日から全国で公開。
フォトギャラリー
関連ニュース
映画.com注目特集をチェック
関連コンテンツをチェック
シネマ映画.comで今すぐ見る
父親と2人で過ごした夏休みを、20年後、その時の父親と同じ年齢になった娘の視点からつづり、当時は知らなかった父親の新たな一面を見いだしていく姿を描いたヒューマンドラマ。 11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。 テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
「苦役列車」「まなみ100%」の脚本や「れいこいるか」などの監督作で知られるいまおかしんじ監督が、突然体が入れ替わってしまった男女を主人公に、セックスもジェンダーも超えた恋の形をユーモラスにつづった奇想天外なラブストーリー。 39歳の小説家・辺見たかしと24歳の美容師・横澤サトミは、街で衝突して一緒に階段から転げ落ちたことをきっかけに、体が入れ替わってしまう。お互いになりきってそれぞれの生活を送り始める2人だったが、たかしの妻・由莉奈には別の男の影があり、レズビアンのサトミは同棲中の真紀から男の恋人ができたことを理由に別れを告げられる。たかしとサトミはお互いの人生を好転させるため、周囲の人々を巻き込みながら奮闘を続けるが……。 小説家たかしを小出恵介、たかしと体が入れ替わってしまう美容師サトミをグラビアアイドルの風吹ケイ、たかしの妻・由莉奈を新藤まなみ、たかしとサトミを見守るゲイのバー店主を田中幸太朗が演じた。
ギリシャ・クレタ島のリゾート地を舞台に、10代の少女たちの友情や恋愛やセックスが絡み合う夏休みをいきいきと描いた青春ドラマ。 タラ、スカイ、エムの親友3人組は卒業旅行の締めくくりとして、パーティが盛んなクレタ島のリゾート地マリアへやって来る。3人の中で自分だけがバージンのタラはこの地で初体験を果たすべく焦りを募らせるが、スカイとエムはお節介な混乱を招いてばかり。バーやナイトクラブが立ち並ぶ雑踏を、酒に酔ってひとりさまようタラ。やがて彼女はホテルの隣室の青年たちと出会い、思い出に残る夏の日々への期待を抱くが……。 主人公タラ役に、ドラマ「ヴァンパイア・アカデミー」のミア・マッケンナ=ブルース。「SCRAPPER スクラッパー」などの作品で撮影監督として活躍してきたモリー・マニング・ウォーカーが長編初監督・脚本を手がけ、2023年・第76回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門グランプリをはじめ世界各地の映画祭で高く評価された。
文豪・谷崎潤一郎が同性愛や不倫に溺れる男女の破滅的な情愛を赤裸々につづった長編小説「卍」を、現代に舞台を置き換えて登場人物の性別を逆にするなど大胆なアレンジを加えて映画化。 画家になる夢を諦めきれず、サラリーマンを辞めて美術学校に通う園田。家庭では弁護士の妻・弥生が生計を支えていた。そんな中、園田は学校で見かけた美しい青年・光を目で追うようになり、デッサンのモデルとして自宅に招く。園田と光は自然に体を重ね、その後も逢瀬を繰り返していく。弥生からの誘いを断って光との情事に溺れる園田だったが、光には香織という婚約者がいることが発覚し……。 「クロガラス0」の中﨑絵梨奈が弥生役を体当たりで演じ、「ヘタな二人の恋の話」の鈴木志遠、「モダンかアナーキー」の門間航が共演。監督・脚本は「家政夫のミタゾノ」「孤独のグルメ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭。
奔放な美少女に翻弄される男の姿をつづった谷崎潤一郎の長編小説「痴人の愛」を、現代に舞台を置き換えて主人公ふたりの性別を逆転させるなど大胆なアレンジを加えて映画化。 教師のなおみは、捨て猫のように道端に座り込んでいた青年ゆずるを放っておくことができず、広い家に引っ越して一緒に暮らし始める。ゆずるとの間に体の関係はなく、なおみは彼の成長を見守るだけのはずだった。しかし、ゆずるの自由奔放な行動に振り回されるうちに、その蠱惑的な魅力の虜になっていき……。 2022年の映画「鍵」でも谷崎作品のヒロインを務めた桝田幸希が主人公なおみ、「ロストサマー」「ブルーイマジン」の林裕太がゆずるを演じ、「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」の碧木愛莉、「きのう生まれたわけじゃない」の守屋文雄が共演。「家政夫のミタゾノ」などテレビドラマの演出を中心に手がけてきた宝来忠昭が監督・脚本を担当。
内容のあまりの過激さに世界各国で上映の際に多くのシーンがカット、ないしは上映そのものが禁止されるなど物議をかもしたセルビア製ゴアスリラー。元ポルノ男優のミロシュは、怪しげな大作ポルノ映画への出演を依頼され、高額なギャラにひかれて話を引き受ける。ある豪邸につれていかれ、そこに現れたビクミルと名乗る謎の男から「大金持ちのクライアントの嗜好を満たす芸術的なポルノ映画が撮りたい」と諭されたミロシュは、具体的な内容の説明も聞かぬうちに契約書にサインしてしまうが……。日本では2012年にノーカット版で劇場公開。2022年には4Kデジタルリマスター化&無修正の「4Kリマスター完全版」で公開。※本作品はHD画質での配信となります。予め、ご了承くださいませ。