第23回東京フィルメックス、最優秀賞作品賞はインドネシアのマクバル・ムバラク監督「自叙伝」
2022年11月5日 20:30

第23回東京フィルメックスの授賞式が11月5日、東京・有楽町朝日ホールで開催された。インドネシアのマクバル・ムバラク監督「自叙伝」が最優秀賞作品賞に輝いた。
「自叙伝」は、地元の首長選挙に立候補を表明した家主の選挙キャンペーンを手伝うことになった青年を通じ、暴力と欺瞞に満ちたインドネシアの近過去を寓話的に描く。ベネチア国際映画祭オリゾンティ部門で上映され、国際映画批評家連盟賞を受賞。ムバラク監督は、「この作品は私の長編第1作。完成に5年かかりました。私の村と世界中の友人の協力によって完成しました」と感謝の言葉を伝えた。
審査委員長のリティ・パン監督は、最優秀賞作品賞を選んだ理由について「見事な演出による自信に満ちた映画スタイルで、モラルコントロールの巨大な網に対する個人の抵抗の探求は、次第に権力構造が不穏な邪悪さへと変化する様子を描いている。このテーマは緊急かつ普遍的である」と作品を評した。
今回、審査員特別賞をダビ・シュー監督の「ソウルに帰る」とチョン・ジュリ監督の「Next Sohee(英題)」の2作が受賞した。シュー監督は「映画祭での上映が夢でした。この映画はアイデンティティの問題と自分自身の物語です」とビデオメッセージでコメント。チョン監督は、一度韓国に帰国したものの受賞の知らせを受け、再来日し「韓国社会の小さな話だと思っていましたが、映画祭で皆様が見てくださり共感してくださった姿に感動しました」と感無量の面持ちで喜びを語った。また、今年はスペシャル・メンションがアリ・チェリ監督「ダム」に贈られた。
パン監督は、「今回の選考作品すべてに圧倒されました。映画的にも様々なスタイルを持った作品を見ることができ幸せでした。本来なら2作のみの授与ですが、今回は特別に4作に授与しました。美味しいアイスクリームをひとつ食べて、更にもう一つ、また一つと食べたくなるように、すべてが素晴らしかったのです」と審査過程を振り返った。
なお、観客賞は工藤将亮監督「遠いところ」。工藤監督は「賞を獲れると思っていなかった」と驚きながら「才能が集まる監督たちが選ぶコンペティションで選んでいただき、観客賞というお客さんに届く賞をいただけて幸せ。作品を信じてくれた俳優陣に心から感謝し、沖縄の関係者や協力して下さった方々にこの賞を捧げたい」とコメントした。
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